【銀魂】志村家長女が、真選組局長と結ばれまして。【近藤勲】

親しい人 ページ18

〜貴方side〜


「それで、ずっと門の前にいた、と。」

「はい...本当にすみません...」


あの後、沖田さんに招かれ、現在応接間の中。
銀時さんは、"邪魔者は退散すっか。"と言って帰ってしまった。


「近藤さんと土方さん、今朝方から出払ってるんでさァ。もう少しで帰って来ると思うんで、ここで待ってて下せェ。」

「ありがとうございます。」


やっと落ち着き、部屋の中を見渡す。
ここで近藤さんは暮らしているんだ……

そう思ったら、自然と口元が緩んだ。

我に返り、正面に目を向ける。
すると、正面に座っている沖田さんと目が合った。


「ほんと、幸せそうな顔しやすね。」

「そ、そんなに緩んでましたか...？」

「他人から見たら普通の微笑にしか見えやせんよ。けど真選組(ウチ)には、惚気話しながらニヤけるゴリラがいるんでね。分かっちまうんでさァ。…そのゴリラと付き合ってる、えいりあんばすたーの表情や心情は。」


お互いの癖は似るモンでさァ。と言った彼の顔は、あの人とまとめて嘲笑っている様な顔をしていた。

親しい人間と似る、なんて事は良くある事だと思うが、何処まで似るかは勿論個人差がある。

余程似ていたのだろうか、あの人と………

余計な事を考えたと気付いた時にはもう遅く、身体中が熱くなったのが、触らずとも分かった。


「お、そこは似てねェや。あの人も真っ赤になるが、それを手で誤魔化すんでさァ。」

「直球で言うのは止めて下さい...」


もう色々言われない様、見えない様に顔を下に向けた。
それから数分後、何かを閃いたかの様な、彼の声が聞こえた。


「あ、Aさん、ちょっと良いですかィ？」

「はい、何でしょう。」

「2人が帰って来る前に、ちょっとしたサプライズを仕掛けようと思いましてね。」


何故かこの時、背中全体に悪寒が走った。



この時に気付けていたら、私は……

サプライズ→←門前で

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