幻想的パフォーマー ページ43
〜貴方side〜
ふれあいコーナーで探索を再開してから数分後、お互いに1匹ずつ見つける事が出来た。
1匹目は、小さい展示台の影に、2匹目はなんと、カプセルに詰められ、大きい展示台の中に紛れ込んでいたのだ。
そして、やっと見つけたイルカを2人で改めて触ってみると、想像よりも柔らかく、見た目もとても可愛らしく、色もピンクというより、桃色のものだった。
そんな事をしている間にも、タイムリミットは刻一刻と近付いている。
急いで場所を移動し、最寄りの"大展示室"へ向かった。
大展示室には、クマノミなどの小型の魚から、イワシやハゼなどの日々耳にする魚や、シャチ、ジンベエザメなどの大型の哺乳類まで、幅広いジャンルの海の生物達が展示されている。
何処を見ても、綺麗な青に染まっており、とても幻想的で、素晴らしいものだった。
「綺麗だな…」
隣でそう感嘆の声を漏らす彼に、そうですねと、声を掛ける。
すると無意識だったらしく、凄く驚いていた。
流石にこんな明るい場所では、隠せる所は無いだろうと思い、そのまま抜けようとした時、水槽の方から、何かがきらっと光ったのが分かった。
目をやり、衝撃の出来事に一瞬思考が停止した。
「こ、近藤さん…あれ...!」
「え、ど、どれ…って、え?!嘘ォ!!」
何度も夢ではないか確かめた。
…だが、何度見ても夢なんかではなく、況してや見間違いでもなかった。
そう、私達が持っている小さなイルカが入ったカプセル…ではなく、かなり大きい、白と水色のイルカが入ったカプセルを、魚達が円を描きながら取り囲み、パフォーマンスを披露してくれたのだ。
『あった!』
先程まで見えなかったのは、大型の魚達の影になっていたからだろう。
小型の魚達が大型の魚達を囲み、大型の魚達がカプセルを囲んだその光景に、一瞬で釘付けになった。
この場に居るのが2人だけというのは、勿体無いな…
だけど、2人占めというのも、悪くないな。
「綺麗ですね…」
「ええ、本当に…」
お互いに手を強く握り、ゆっくりとこの光景を堪能した。
そして係員の方を呼び、巨大イルカの説明をしてもらった後、ゆっくりと会場までへの道を辿る。
戻る途中、係員の方から一言掛けられた。
「あんな大きな群れの円、初めて見ました!もしかして、あの子達、お2人を祝福しているのかもしれませんね。」
『えっ』
結局冷めかけた熱も、また上がってしまった。
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アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時