26.スカウト ページ28
御幸「もっとうまくなりてぇ!」
雪永「課題は山積みだな、お互い」
御幸「ああっ。雪永は自慢のアウトロー打たれてるし?さすがに堪えてるだろ」
雪永「なっ…人が気にしていることをズケズケと」
この野郎と御幸の頬をつねってやると
思いの外伸びるものだから面白い。
御幸「いはいっへは(痛いってば)!」
雪永「っるせ、腹黒メガネ」
「フフッ、江戸川バッテリーは随分と仲がいいわね」
御幸「?」
雪永「?」
聞き覚えのない女性の声。
何事だと2人で後ろに振り返ると
それはそれは魅力的な眼鏡のお姉さんが立っていた。
スラッと高い身長にあの胸、
………ボインだ。誰しもが2度見してしまうであろうボインだ。
「裏の裏を読みあう捕手同士の駆け引き…。まさかシニアの試合でこんなレベルの高いものが見られるなんて思わなかったわ」
お姉さんはなお話し続ける。
「今日の試合、勝敗を分けたのはズバリ、チームメイトの差ね!高い志を持ち向上心もある。そんな選手たちをまとめてみたいと思ったことはない?あなたはもっと高いレベルで野球をやるべきだわ。…投手の君もね。球種も球威もかなりあるみたいだし、磨けば相当なものになるわ」
御幸「…なるほど。……ってか、お姉さん誰?」
よく言ってくれた御幸。
このお姉さん、マシンガントークすぎていつ切り出していいのか分かんないし。
「わ、私は青道高校野球部の副部長に就任予定の高島礼よ!単刀直入に言えばあなたたちをスカウトしに来たの」
御幸「へぇースカウト。それって気が早すぎない?俺1年だし。しかもこいつは1年で女だぜ」
高島「え、1年……女の子!?」
信じられないというような顔をする高島さん。
御幸はどうりで小さいと言われてしまい頬をプクっと膨らませている。
高島「ごめんなさい。君、女の子だったのね…背もこんなに大きいし、球だってあれだけ投げられていたから男かと…」
………ショックである。
私には女の欠片もないのか!!
御幸「…絶壁だから」
ぼそりと聞き捨てならない言葉を呟く御幸。
聞こえてないとでも思っているんだろうか。
我、おこよ?激おこよ??
雪永「悪かったなあああ絶壁でええええ!!!お姉さん見たいにボインじゃなくてよおおお!!?こんのクソメガネがッ!!!!!」
ドゴォッ!!
御幸「イッテェエエエエエエエエ!!!!!」
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菊(プロフ) - インドアガールさん» ありがとうございます。男子の中で、というのはどんなことでも大変ですよね。それでも負けたくないという気持ちは誰だって持っていると思います。それでは、高校生編もよろしくお願いいたします。 (2015年11月20日 14時) (レス) id: f5a2c4e37d (このIDを非表示/違反報告)
インドアガール - 中学生編すっごく面白かったです!私も小学校の時男子の中でソフトをやっていたので、夢主ちゃんとおんなじ気持ちでした!高校生編も楽しみにしてます!更新がんばってください! (2015年11月19日 17時) (レス) id: a7c8686512 (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - 満月さん» ありがとうございます。高校生編はもうしばらくお待ちください。これからもよろしくお願いいたします。 (2015年11月17日 21時) (レス) id: f5a2c4e37d (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - あまねもちさん» ありがとうございます。この小説が少しの勇気に繋がってくれたのであればとても嬉しいです。今後もよろしくお願いいたします。 (2015年11月17日 21時) (レス) id: f5a2c4e37d (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - miririnさん» 嬉しいコメントをありがとうございます。少しでも読者の皆様に楽しんでいただければ幸いです。今後もよろしくお願いいたします。 (2015年11月17日 21時) (レス) id: f5a2c4e37d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菊 | 作成日時:2015年9月30日 17時