112本目 ページ11
、
発破を掛ければ、獲物はすぐに食い付いた。
奴は手枷の鎖を振りながら、我に向かって拳で殴りに掛かる。そこでふと、違和感を覚えた。
(......意識が、ない?)
ではあやつは、本能のみで動いておるのか?
だが、主にあれだけタコ殴りにされては、本能が働いても動けぬはず.......
紅「.......チッ」
時間が惜しい。ケリを着けてしまおう。
我は拳をかわし、奴の脚に絡み付いた。そして上へと這い上がり、奴の身体全体を覆うときつく締め上げた。
紅「少々眠って貰うぞ」
それだけ呟き、我は奴の首へ噛み付いた。
それから暫くジタバタと暴れていたが、やがて静かに動きを止めた。
首から口を離し、何気無しに青猫の方に目をやると、猫は小娘の目を両手で隠していた。
紅「なんだ、気が利くではないか」
フ「いたいけな少女に酷い殺人現場を見せられるか!」
紅「随分紳士だな。そなたその娘を好いとるのか?」
フ「なっ......!?」
顔を真っ赤にし必死に弁解する青猫を、我は鼻で笑った。
紅「安心せい。奴は毒で麻痺させただけだ。何、死にはせん」
ジ「紅蓮って毒持ってたニャンね.......」
若干引き気味に赤猫はそう漏らした。なんだその目は。
紅「妖怪の毒は人間の指すものとは違う。我の毒は妖力で造り出すのだ。敵を致死に至らしめるものもあれば、麻痺させるだけのものもある。要は妖力の使い方だ」
「「へぇ〜......」」
紅「.......とは言え、長く続くものではない。早いとここやつを刑務所へ送り返すぞ」
フ「あぁ.......。......つッ!?」
立ち上がろうとした青猫は、激痛に襲われたかのように顔をしかめた。
紅「........次は攻撃の回避法を叩き込まねばな、若僧」
フ「う......はい......」
しゅんとショボくれる若僧を再び鼻で笑い、我は頭を地へ着け体勢を低くした。
、
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Yuwa☆(プロフ) - ミナズキさん、以前コメントをしていただいたYuwa☆です。覚えておりますでしょうか?私は妖怪ウォッチについてはよく分からないのですが、カゲプロといい感じにマッチしていると思います。まだまだ頑張れば伸びれると思うので、頑張ってください!! (2016年7月28日 23時) (レス) id: 66576eb42d (このIDを非表示/違反報告)
宇田川ほたる(プロフ) - ミナズキさん» そ、そうだったんですか!?ラスボスがゴーストバスターズのオマージュだったのは知っていたのですが......なるほど〜。 (2015年12月16日 20時) (レス) id: ffdfaa6854 (このIDを非表示/違反報告)
ミナズキ(プロフ) - 宇田川ほたるさん» コメントありがとうございます!自分進撃が好きなので。あとバスターズでも結構進撃ネタが出てきてたんでそれでこんな事になりました (2015年12月13日 9時) (レス) id: 9eb94cc9a7 (このIDを非表示/違反報告)
宇田川ほたる(プロフ) - 今回進撃ネタ多いですね〜!これからも頑張ってください!!!! (2015年12月12日 23時) (レス) id: 1e49702bfe (このIDを非表示/違反報告)
ミナズキ(プロフ) - 宇宙花さん» ありがとうございます!因みに作品の名前って何ですか? (2015年12月6日 15時) (レス) id: 9eb94cc9a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミナズキ x他2人 | 作者ホームページ:http://user.nosv.org/p/ai0613
作成日時:2015年11月16日 20時