【妖怪ウォッチdaze2】架け橋と覚悟【第４章】

107本目〜再会〜 ページ6

誰だろう......あの世からのお迎え？


でもなんか.......懐かしいカンジがする。



ヴゥーーーー！！


けたたましい不気味なサイレンの爆音に私は驚いて目を開けた。

巨人の脚に突っ込んできたのは、１台の車だった。

ぶつけられた事で巨人は大きくバランスを崩し真横に倒れた。

車はまるで"肩で息をする"様に車体を上下に揺らし、空気を吐き出した。

全身水色に塗装され、怪しい色合いの装置を付けていた。でも、私が注目したのはそこじゃない。

車体の横、左前のドアに描かれた黒のスペード。

あの子の"左前脚"にも、同じ模様があった。でもそんな事って.......

「な、ナイト.......なの？」

思わず漏れた呟きを、その子は聴き逃さなかった。
車はちょっと私に近付き、うんうんと、車体を上下に振った。


『ナイト！散歩に行こう！』


「ぅ........」


『ほらナイト見て！パトカーだよ！』


「あ........」


『あれは悪い人を捕まえて、弱い人を助けてくれるんだよ。ナイトと同じだね』


「っ......ごめんね、ナイト.......私のせいで.......」



『お母さん........ナイトが.......っ！』


「トラックに.......」


『死んじゃった』



ユ「ごめんね.......ごめんね.......！」




ずっと、謝りたかった。７年前、私の家で飼われていた家族、ナイトは、信号無視してきたトラックに引かれそうになった私を助けてくれた。でも、その代わりに、ナイトは........



こんな飼い主、嫌いでしょ？嫌いで良いよ。



なのにどうして、君は私を助けてくれたの？





あの時何もしてあげられなかった私を、どうして助けたの？





あぁ駄目だ。涙が止まらない。止められない。




そうやって私は、ハリボテの様な街の中で泣き続けていた。





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