【妖怪ウォッチdaze2】架け橋と覚悟【第４章】

128本目〜子供達の作戦〜 ページ26

ヒビヤside

ジョーカーが人柱の血を集めても、前にUSAピョンが言っていた「ワンダーランド」は創れない。それを創るには５人の人柱と、カゲロウデイズと同じ様に、蛇のチカラで創られたムゲン地獄が必要になる。
だから、ムゲン地獄が奪われる前に、それを創った蛇のチカラを使ってムゲン地獄を閉じないといけない。

これで、ようやくアザミの狙いが解った。ジョーカーを止める為に、アザミは僕らに分裂体を探すように頼んだのだ。その事を皆に伝えると、全員難しそうな顔をした。

そりゃそうだ。こんな突飛な話、信じられる筈がない。

でも、もう時間がないんだ。残す人柱は４番目と5番目。それを手に入れ、ムゲン地獄さえも奪われたら......

コ「＿＿＿＿＿＿ねぇフユニャン。ムゲン地獄って今は誰が管理してるの？」

フ「.......？今は妖魔界のエンマ大王が管理している筈だが、それがどうかしたのか？」

コ「うん。ちょっと思ったんだけどさ______」

コウタは少し間を空けて、今ミー達が出来る最善策を持ち出した。

コ「ムゲン地獄はその４つの蛇のチカラで創られた訳でしょ？で、そのムゲン地獄をエンマ大王が管理してるって事は__________」

イ「......！エンマ大王さんなら蛇の事について知ってるかも！」

イナホがそう叫ぶとコウタは「そゆこと」と言って頷いた。一類の希望が見えた気がした。蛇の情報が手に入る上にあいつらを倒す事が出来るかもしれないのだ。

ユ「......私も行きたい」

ユウカは膝の上でギュッと拳を握り真っ直ぐに僕らを見た。

ユ「私も皆の役に立ちたい！」

彼女の目には強い覚悟の色があった。

フ「うむ......エンマ大王が居る御殿は妖怪ウォッチを持つ者しか入れないんだ。お前は妖怪ウォッチを持ってないからな......」

ジ「.......あ！ちょっと待ってろニャン！」

ジバニャンは何か思い出した様に手を打つといきなりウィスパーの脚を掴んでぐいっと下げてその口に手を突っ込んだ。

ウ「ウィス！？」

ウィスパーの口の中が光だしチンと電気的な音がした。それを聞いた後ジバニャンはウィスパーの口から手を抜いた。その手には青色の時計が握られている。

ジ「妖怪ウォッチ零式だニャン」

ほいとジバニャンはそれをユウカに投げ渡した。若干引き気味にそれを受け取るユウカ。気持ちは解る。

フ「取り敢えずはお前も行けるな。だがあそこは危険だらけだ。それでも行くか？」

そんなフユニャンの問いかけにユウカはうんと頷いた。



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