フリーホラゲー好きによる自己満足短編集

徒花の館　翠　リク ページ37

――大好きだよ。



――はい、知ってます。



――……むぅ、反応が薄い！



――だって、いつも言ってるじゃないですか。



――そうだけど、なんか、なんか！



――なんか？



――うー……察してよ！



――すみません……。



――やだ、 謝らないでよ。
なんだかいたたまれなくなっちゃう。



――……すみません。



――だから止めて？もうっ、なんなのよー。



――本当に、すみません……！



――……止めて。お願いだから、そんな顔しないで。



――僕がもっと……



――止めてって！これは私が決めたことなんだから。



――でも！



――また、会えるから。



――……。



――会いに来てくれるでしょ？



――……はい。必ず。



――よし、ならもうそんなこと言わない。



――……はい。




――ねぇ、翠。



――なんですか？



――大好きだよ。



――はい……知ってます。






そんな会話をしたのは、いつだったか。
もうずいぶん昔なのは覚えている。

それでも、彼女のことは何一つ忘れていない。

良く変わる豊かな表情も、透き通ったソプラノの声も、
あのだらりと下がった力のない腕も、冷たくなっていく体も。




だから、一目見た瞬間、彼女だと気づいた。
代わらないその笑顔に、声をかける。




「初めまして」




――会いに来ました。





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死んだ夢主が生まれ変わって、また翠に会うお話。
ループエンドに近い感じですね。


……すみません。
恋愛でシリアスって言ったら、ドロドロした浮気か、
死ネタか、ヤンデレしか思い浮かびませんでした。

ご希望に添えていたらいいです。

リクエストありがとうございました。

徒花の館　冬樹　リク→←殺戮の天使　ダニー　シリアス

• 金　運: ★☆☆☆☆
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