日常7 ページ8
「…べっつに」
さっきっからずっとこれだ。何を言ったのか聞いても「べっつに」ばっかり。
ソファーに伏せってしまった宗太の上ではピスがパタパタと飛び回っている。
ピスなりに励まそうとしてるみたいだけど宗太は一向に起き上がる気配を見せない。
「ごめんごめん。ほら謝ったんだから機嫌直してよん」
「わざと無視したわけじゃないなら許す…」
「あーはいはい。わざとじゃないから許して」
「ほんとにィー?」
「ほんとほんと」
「ほんとにぃィ?」
「ホント、ホント」
「ほ、ん、と、に?」
「ホント、ホント」
「ほんとにぃィィ?」
「ホント、ホント」
「…」
キッチンからリビングは見通せないから声しか聞こえてこなくて様子が分からないけど……案外バレないもんだね。
声の代役をピスに頼んでから結構経ってるんだけど。
因みに宗太がソファーに顔を伏せったままだったから出来た事。
「って、お前ピスじゃん!!」
あ、やっと気付いたみたい。
ポットのボタンをポチッとな。
「A〜」
遠くの方で宗太が呼んでるけどコーヒー入れてるから聞こえてないことにしとこう。
暫くするとズシッと頭に何か重い物が乗っかってきた。
「…重いよ宗太」
「早くコーヒー」
急かしてくるのでお湯を注ぎ終わったそれにティースプーンを突っ込み、何時もの2倍以上のスピードでさっと混ぜる。
うん、まぁこんなもんかなー。
「はいおまちどん……ん?」
…胸に違和感。
「見た目より結構あるじゃん。昨日イトリさんにもまれてたから俺も感触気になっちゃってアッツ!」
大きさこそ男サイズだけど女のような綺麗な手に熱々のマグカップをにぎらせた。
この手が今さっきまで私の胸をうしろからもみしだいてたとは思いたくない。
☆
(ピスは主人公の声真似も出来ます)ヒソッ
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しゅー - つばきさん» パスワードを教えていただけないでしょうか 続きがどうしても見たいです! (2022年11月10日 6時) (レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
ロジュ - すごい素敵です✨ (2022年11月10日 6時) (レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - 名無しさん» イエスです。1番最初の主人公紹介にくわしく載っけてますので、よかったら見てください! (2018年4月25日 22時) (レス) id: 6182659536 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 主人公の口調は語尾に「〜ん」がつく感じですか? (2018年3月20日 14時) (レス) id: 0003b3e86d (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - Sinoさん» 待っていてくださって、コチラこそありがとうございます。°*ノロマノロマ+気分更新なのが申し訳ない…(泣) (2018年3月12日 21時) (レス) id: 5e1b7d3caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つばき | 作成日時:2016年6月4日 23時