日常40 ページ49
貴女side
てかさ、今更気付いたんだけど何であの時に追い返した私が悪いみたいな空気になってたんだろ。
「別に追い返そうが招き入れようが、家の主である私の勝手じゃん？」
普段は使わない小さな箱から、四角いソレをぽちゃんと黒い水たまりの中に落としていく。
ポチャン…ポチャン。
ポチャンポチャンポチャエトセトラ。
うん、これくらいでいいかな。
ちょっと入れすぎた気がしなくもないけどん、アッツアツのコーヒーの顔色は変わらない。
「おまたせしましたよん」
「やぁっときた。待ちくたびれて寝ちゃうとこだったわ」
あふ…とアクビをする宗太は本当に眠そうだ。いや、もうすでに半分寝てるね、目が開いてないし。
「出勤日の私に無理して付いてこなくても良かったのにねん」
「まぁ、誰かさんが昨日4区で暴れるから捜査官様も色々と大変なのよ」
とは、遠い目をしながらカウンター内でグラスを磨いているイトリさんの言葉である。
「え、えーとぉ…なんの話かなぁ?」
「あら、今まさにスッとぼけようとしてるアンタのことだけど?」
テーブルにつっぷしたまま何のリアクションもない宗太には、聞こえていなかった…と、思いたい。
慌てて小さな声でも聞こえるように、イトリさんの耳元に詰め寄った。
「か…簡単に言うとね、ウタとの距離感でむしゃくしゃしちゃって、気付いたら喰種の肉の塊が目の前にあったってだけの話なんだけどー……えへへ」
イトリさんからの冷たい視線に耐えられなくて、苦笑した。つらたん。
「あんたはそうでも、周りはそう思ってないわよ。その肉の塊になっちゃったヤツの子分的な奴らがアンタを探し回ってるってね」
「き、気をつけまーす…」
「それから鳩にも目付けられてるって話よ？
さしずめ、宗太は朝からその根回しに走り回ってたんじゃない?…アンタのために捜査官の顔でね」
「そ、そうなの?」
一言もそんな事言ってなかったけどん？!
「だからそろそろ、ウタばかりじゃなくって宗太の事もミジンコ程度には見てあげてもいいんじゃない?」
グラスを磨く事をやめて、イトリさんはテーブルにつっぷしたままの宗太を見て何を思ったのか、クスっと笑う。
「ミジンコって…」
「やぁね、例えの話よ、例えの」
★
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しゅー - つばきさん» パスワードを教えていただけないでしょうか 続きがどうしても見たいです！ (2022年11月10日 6時) (
レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
ロジュ - すごい素敵です✨ (2022年11月10日 6時) (レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - 名無しさん» イエスです。1番最初の主人公紹介にくわしく載っけてますので、よかったら見てください! (2018年4月25日 22時) (レス) id: 6182659536 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 主人公の口調は語尾に「〜ん」がつく感じですか？ (2018年3月20日 14時) (レス) id: 0003b3e86d (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - Sinoさん» 待っていてくださって、コチラこそありがとうございます。°*ノロマノロマ+気分更新なのが申し訳ない…(泣) (2018年3月12日 21時) (レス) id: 5e1b7d3caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つばき | 作成日時：2016年6月4日 23時
