ぴえろの日常

日常27&主人公イメージ絵 ページ36

貴女Side



　頭にパイ生地をベッチョリつけてカウンターに伸びてるニシキに少し同情する。

「…解せねぇ。何でお前がトーカのパイ生地攻撃避けれて俺が避けれねぇんだよ」

　避けれたというか、私はただジャンプしただけなんだけどなん。
　そしたらたまたま後ろにいたニシキが代わりに当たっただけだ。

　ニシキは口から垂れてくる血を指先につけてカウンターに何か文字を書き始めた。
　ダイイングメッセージ…のつもりかなん…？
　涼しい顔したトーカに台拭きでサッと消された所を見ると、きっと私の事についてロクでもない事を書いてたんだろうねん。

「Aは昔から誰かさんみたいに避けるのはうまいんだよな、攻撃はヘボい癖に」

　攻撃が弱いのは赫子が体質に合ってないからだ。
　気にしてるんだからん言わないでトーカよ。

　ため息を吐きながらスマホの画面を見た。さっきからコートのポケットの中でやたらと振動を感じてたし覚悟はしてたけどねん。

「ラインメッセ通知48件…カルディナさんエゲツな」

　ここまで来ると執念深さを感じるよん…。
　普段は穏やかで面白い人なのにねん。

「行くのか?」

　トーカが新たにパイ生地を練りながら問いかけてくる。
　ニシキは以前としてカウンターに伸びたままだ。

「うん。ちょっと待たせすぎてるみたいだからねん」

　少し大きめのボストンバッグを肩にかけ直せばトーカが分かりやすく顔を歪ませた。

「お前さ。それさっきから気になってたんだけど…何入ってる訳？…まぁ…ニオイからして多分アタシの想像通りだと思うけど」

　おおぉ、流石だよんトーカ。
　ラップでめっちゃ密閉したのにニオイを嗅ぎ取るとは。
　
「大丈夫だよ。これはイトリさんから回してもらった食料だから。昔みたいに男をアサって手に入れたもんじゃない。
　じゃ、ニシキの看病は任せたヨモさん」
　
「…わかった。任せろ」

「あとニコ姐さんに狙われてるってホント?」

「A…俺はヒゲを剃ろうと思う」

「え?」

　なんで急にヒゲの話になったワケ？

★




主人公。
線画が汚い上に色塗りがザツ;

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