ぴえろの日常

日常21 ページ29

「…デビュー当時っていつの話?」

「何急に。あとピスと仲良いのは分かったけどそのまま持って帰んないでね」

　ソファーに踏ん反り返ってる宗太の頭にはピスがさっきから乗っかったままだ。

「持って帰るわけ無いじゃんこんなトリ。てか質問に答えろよ」

「えぇっと…確か14のときだよん。今から6年前の話」

　このままキッチンカウンターに座っているのもな〜と思って宗太が座るソファーに移動しながら答えた。
　隣に座った私を見て宗太が何処かシミジミとした感じで「6年前かぁ」と呟く。

「俺もまだまだ若かった時だわ。花の10代」

「その言い方だととにかく遊んでましたっていう風に聞こえるよん」

「あ〜否定はしない。でも今は落ち着いたと思うよ」

「それ自分で言ってて虚しくならない？私だったら絶対に言わないけど」

「…Aも遊んでたの？」

　固まる宗太にコクンと頷く。

「って言っても宗太程じゃないよ」

　…多分ね。

「宗太とイトリさんって仲が良いし、知ってるのかと思ってたんだけど」

　この様子だと私が荒れてた事は知らなかったみたい。
　マジか…って頬を引き攣らせる宗太に、引かれたかな〜と思う。
　だって女が遊んでたって、あんま良いイメージつかないだろうし。

「私にも荒れてた時期があったんだよん。今はこんな平和ボケしてるけど」

「あのとき遠慮なく襲ってればよかったかな…」

「え?なんか言った?」

「…べぇつに」

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