日常12 ページ20
「でもさイトリさん、そんな否定しなくてよくない?…宗太ってイケメンだよん?」
「女たらしだけどね」
「たのんだら散らかした服片付けてくれたりするよん?」
「あんた限定だと思うけどねそれ」
「ピスのお世話してくれるし」
「あんたのトリだからだと思うよ…とにかく、アタシが宗太と付き合うなんて事絶対ないわよ…」
「え〜お似合いだと思ったんだけど…」
「…いや、ないから」
今ここに宗太が居たらえらいことになってる事間違いなしだ。
カウンター席に座り直すAはそんな事、ミジンコのカケラも思っちゃいないだろうけど。
「あのさ、そこまで言うならアンタが付き合えば?」
別に宗太を応援してやろうとしてるわけじゃない。
ただ、ちょっとフビンに思っただけだ。
ここまで褒めてるくせにA自身はきっと宗太をそういう対象としては見ていないだろうからね。
宗太が少しだけむくわれれば良いなと思っただけ。
Aはそんなコッチの気も知らずにグラスに並々と入っている血酒をゆるく揺らすとホウ…と溜め息をついた。
おや?
「…私は宗太をそんな風に見てないよん…てゆーか、見れないよん」
「どうして?イケメンであんたの散らかした服片付けてくれてピスのお世話してくれるんでしょ?」
「…なんていうか、私と同じ匂いがするんだよねん」
匂い?
「同じ喰種だからとかじゃなくて…、もっと内面的な意味で。
初めて会ったときから…。
だからよく眠れちゃってね。あの日は朝から仕事だったのに思いっきり寝坊しちゃってビックリだったよん」
「…ふむ、内面ね、」
意味深な言葉だわ…。うん、アタシの勘がそう言ってる。
「てことは、その匂いがあったからあんたはレストランでよく知りもしない初対面の宗太を家に泊めたと?」
「…あれ、私イトリさんに宗太との初対面の話したっけ?」
「んーなのアタシの情報網にかかれば楽勝にわかるわよ」
「え、なにそれ凄いけど怖いよん」
チリンチリーン…とまたドアベルが鳴る。
今度は誰が来たのやらと視線を入り口にやると、薄暗い店内に光る赫眼を見つける。
宗太が宗太なら、こやつもこやつだわ。
Aがここにお手伝いに来てるときだけ来店してくるんだから。
そしてその事に想いを寄せているクセに気付いていないA。
この先どうなる事やら…。
★
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しゅー - つばきさん» パスワードを教えていただけないでしょうか 続きがどうしても見たいです！ (2022年11月10日 6時) (
レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
ロジュ - すごい素敵です✨ (2022年11月10日 6時) (レス) id: b8c93be065 (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - 名無しさん» イエスです。1番最初の主人公紹介にくわしく載っけてますので、よかったら見てください! (2018年4月25日 22時) (レス) id: 6182659536 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 主人公の口調は語尾に「〜ん」がつく感じですか？ (2018年3月20日 14時) (レス) id: 0003b3e86d (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - Sinoさん» 待っていてくださって、コチラこそありがとうございます。°*ノロマノロマ+気分更新なのが申し訳ない…(泣) (2018年3月12日 21時) (レス) id: 5e1b7d3caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つばき | 作成日時：2016年6月4日 23時
