間に合って ページ7
4989番side
A番を抱えて走る。
途中
A「私重くない?」
「重くない。」
と返す。
むしろ軽い。
心配になるくらいに。
A「そっかぁ」
A番は笑っていた。
その表情には少し曇りが見える。
A「あのさ、、、ゴホッゲホッ、、、私ね、、、ゴフッ、、、 ゲホッゲホッゲホッゴホッゴホッゴホッゴホッ!!」
「A番!?しっかりしろ!」
A番は咳き込むと吐血する。
今すぐに背中をさすってあげたい。
だけど今、A番をお姫様抱っこしているから両手が塞がっている。
「ちょいと失礼。」
俺はA番の向きを変えてA番を片手で支える。
咳き込むA番の背中をさする。
A番の呼吸が安定した。
「話は今度聞いたげるから。今は安静にしといた方がいいよ。」
って言った瞬間A番は寝てしまった。
もう一度A番を抱えるとマクロファージさんを探しに走る。
『間に合ってくれ!』
俺はそれだけを願い、走っていく。
(間に合わなかったら?こいつの笑顔は二度と見れない。嫌だ。嫌だ。俺が細菌の攻撃に気づいていたらこいつは傷を負わなかったかも、、、。)
後悔ばかりが頭に浮かぶ。
A番の傷から今もなお、血が流れている。
死なないで欲しい。
心から願ったそのとき、ある人物が歩いてきた。
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作者名:ここあめ | 作成日時:2021年8月29日 20時