今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:87,694 hit
小|中|大
11.4(sideA) ページ10
大ちゃんは。
俺みたいに、話しはできないって言っていた。
もったいないなー、とは思ったけど、
『それで、良かったんじゃない?』
て言った。
だって、植物たちは
大ちゃんが来ると みんな
『好きー』
『好きー』
『好きー』
ってうるさくなる。
あんな求愛、毎日うけていたら
俺なら、まいっちゃうから。
大ちゃんといると、
俺の頭に連続してドングリが落ちてきたり
花粉で鼻をくすぐられて、クシャミが止まらなかったり
カエデの葉が顔面に当たったり
本当、災難ばかりだった。
でも、
『すげぇな〜相葉ちゃん。愛されてるなぁ。んふふ』
て目を細めて笑う大ちゃんが可愛かったから。
役得かな、とも思っていたんだ。
そんな
大切な大切な
大ちゃんを失った俺と皆は
自暴自棄になっていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
70人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えりんこ
作成日時:2014年6月10日 22時