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10.6(sideA) ページ6

『〜〜〜、分かったよ、すぐだからね!すぐ!』

逸る気持ちを抑えて、そう伝えると、大ちゃんはニコッと笑った。

『その子連れてきたら、とりあえず逃げるからねっ!その子も巻き込んで、逃げるんだからねっ?!』

必死で言っているのに、大ちゃんが笑顔で返すから、緊張感がなくなる。

『すぐだからねっ?すぐ!!』

何度も繰り返す俺に、
笑いながら手を振った後、
大ちゃんが走り去って行く。


それを俺は見送った。


走り去って……
大ちゃんの姿が小さく 小さく
見えなくなって……



…大ちゃん!

…大ちゃんっ!!

………大ちゃんっっっ!!!

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作者名:えりんこ
作成日時:2014年6月10日 22時

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