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秀「…心配してきてみたら…捕まっていたみたいだから」
助けてくれたんだ…!!
「あ、ありがとう…助かったよ…」
吸血鬼がみんないい人だとは限らない
なんだかそれを思い知った…
秀「…怖かった?」
「う、うん…」
秀くんは私の背中を優しくさすってくれた。
…暖かくて、優しい
なんだか涙が出そう…。
秀「…引き返すなら今だよ?」
秀くんはいつもよりもはるかに低く、落ち着いた声でそう言った。
「え?」
…なんのことだか、私には全く分からなかった。
秀「…本当に怖いなら、恐怖までも受け入れる覚悟がないなら…君は人間界に戻った方がいい。そして…」
秀「二度と、僕らに会わない方がいい」
「…え」
いつもの…優しい秀くんじゃないみたいに
怖くて…暗くて…
「な、なんでそんなこと言うの?」
秀「君を思って言っているんだ。全てを受け入れる覚悟がないなら…ここにはいない方がいい」
「私は…!みんなに会えて嬉しかったんだよ!?」
秀「…」
「最初は戸惑ったし…正直怖かったのに、今じゃここが1番自分にとって素でいられる場所で、嫌なことも忘れられるのよ!」
そして…
みんなのことも…もっと知りたいって決めたんだ!
秀「…じゃあその覚悟、僕に見せてよ」
「秀…くん?」
秀くんは私の肩をグッと掴んだ。
そして…
秀「…息が止まるくらい。今は僕が…愛してあげる」
━━━━━━━━━━━━ガブッ…!!!
「……はぁっ!!!!」
――――――ゾッ…!!!!!!
え…?
「ああああああああああぁぁぁ!!!!!!」
この感じ…止まることなく震える手
息が切れる程に体を蝕む…
「いやぁっ…!!!!!何よ…!!!ぁぁああ!!」
秀「…ごめんね、トランプ勝ったの僕だったから」
私は知らなかった…
秀くんが抱えているものも…
この牙の効果の…
秀「僕の牙の効果は『最上級の恐怖』」
凄まじい…恐怖
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ステラ(プロフ) - ヴァンパイア…めちゃくちゃ好きなんです…ドストライクなお話すぎてめちゃくちゃドキドキしましたぁぁぁぁ!!!続き見ます!!! (2021年9月4日 9時) (レス) id: 17229361f2 (このIDを非表示/違反報告)
ひとほ&まご_Mago(プロフ) - 続編みたいです! (2021年5月9日 9時) (レス) id: 542167216b (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 続き見たいです! (2021年5月8日 23時) (レス) id: 3f8563496d (このIDを非表示/違反報告)
きょう(プロフ) - このお話大好きです!続編も頑張ってください!! (2021年5月8日 22時) (レス) id: 275f29051d (このIDを非表示/違反報告)
藍 - うわぁ.....最高.....頑張ってください! (2021年5月8日 21時) (レス) id: b2dbb8d3f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2021年4月24日 21時