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第7話 本丸帰城時 薬研藤四郎side ページ7

薬研藤四郎side


門をくぐる
いち兄はその背中に哀愁を漂わせつつ歩いていた

お守りと極上の刀装を大将は準備してくれたからこれまで折れた刀はいなかった


「一期!?怪我は!?」

「主……私はいいので先に皆「大将、俺っち以外が重傷だ。先に他の皆を頼む」薬研!」

「いち兄、気持ちはわかる
だがな、あんたが一番傷付いてんだ
手入れ部屋に行ってこい」

「ですが!」

「わかった、薬研以外は手入れ部屋に行け」


いち兄は不服そうだったが大将に言われると渋々従った
いち兄の側へ行き、乱を受けとる

手入れ部屋に行くのなら俺っちが持っていたほうがいい、と言って

手入れ部屋の数は4つ
必然的に俺っちは入れなくなるがいい
他の刀剣も遠征から帰ってきているようだ
大将の隣に長谷部の旦那がいたからな

手入れをしに行った大将を待つ
予想以上の怪我に慌てていて、気付いてないようだ


「薬研、手伝い札を使うからお前も手入れ部屋に「待ってくれ」?」

「皆に話したいことがある」

「薬研?」

「皆を集めてくれないか、大将」

「……分かった」




「全員集まったな」

「主、話とはなんだ?」
「なんや、呼ばれてきましたけど……」
「馬糞入りますか?」
「入らん、捨ててこい」

「いや、話があるのは俺じゃなくて……」

「俺っちだ」

「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」


傷だらけの俺っちに驚いたような表情を浮かべる皆


「薬研!?」
「手入れしないと!」
「凄い怪我ですよ!!」
「て、手入れを……」
「重傷…中傷、かな…?」

「聞いてくれ!!!!!!!!!」


ぎゅっと唇を噛み締め、言う
視界が歪んでいるからきっと涙目になっているのだろう

俺っちの言葉に粟田口の皆が息を呑む

この役をいち兄に任せるわけにはいかない
自分で自分を折る、なんてことをしかねないから


「今日の、今日の出陣編成はなんだったか、覚えてるか?」

「え、出陣……?」

「確か、隊長に一期、隊員に薬研、鶴丸、にっかり、山姥切、乱だったな」

「え?う、そだろ……」

「主?」
「どうかしたのですか?主殿」
「編成はあっているはずだぞ?」
「どうかされましたか?」

「や、げん………乱、は?」


震える声で呼び掛けこちらを見る大将
いち兄から受け取った布に包まれた乱を取り出しながら言う


「乱は______________折れた」


その言葉と同時に布を剥ぐ
布の中には折れた乱れ刃があった

第8話 粟田口の反応 薬研藤四郎side→←第6話 刀剣破壊後 一期一振side



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レイン(プロフ) - 気になる小説だったので、読みました!続き気になります!更新楽しみにしてます♪切り裂き王女と麦わらの一味、消したんですか!?これも気になると思ってクリックしたらありませんって出ました(T-T) (2019年10月19日 19時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
ベル、マモ総受けっていいよね(プロフ) - ミリアさん» 応援ありがとうごさいます!新作出すといつもコメントくれますよね、とっても嬉しいです。更新遅いですが、途切れさせないように頑張ります (2018年6月17日 0時) (レス) id: 83fb921b83 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気になる作品で、凄く続きが楽しみです!。ベル、マモ総受けっていいよねさんの、他の作品含めて読んでいる位ファンです!。これからも無理せず体調に気をつけて、更新頑張ってくださいね!応援します。 (2018年6月16日 23時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベル、マモ総受けっていいよね | 作成日時:2018年6月16日 21時

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