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A「…はぁ…」
由美「どうしたのA、ため息なんかついて」
昨日からずつとこんな感じ。
…というか、昨日の昼から。
いつも一日経つと戻ってたりするからなにも聞かなかったけど、引きずってるなら話を聞かないと。
A「…二宮先輩、大学だって…」
由美「、進路?」
A「うん…」
、そういえば大野先輩はどうなんだろう?
大学進学?
…それとも、絵の専門学校かな…
A「…あと8ヶ月しかないよ…」
由美「え?」
A「…先輩が卒業するまで…あと8ヶ月…」
Aは机に突っ伏して深いため息を付いた。
A「…会えなくなっちゃうのかな…」
由美「…」
A「…先輩に会えなくなるの…嫌だ…」
Aは本当に素直だ。
私だって、会えなくなるのは嫌だ。
できれば、卒業してからだって繋がっていたい。
でも時間は待ってくれない。
だからこそ、今出来ることをやらなきゃ、
由美「…それなら、卒業しても一緒にいられるように頑張ろうよ、」
A「え…?」
由美「頑張って好きって伝えなきゃ、なにも始まらないよ、」
…、最近ずっと考えてた。
大野先輩がAのこと好きだったら…って…
大野先輩とふたりでデートした日から毎日考えてた。
毎日毎日考えて、
…そして出た答えが
”気持ちを伝えなきゃ始まらない“
って事だった。
もちろん先輩を目の前にしたらちゃんと言える自信ないけど、ここでふたりで凹んでても始まらない。
ましてやなにもせずに先輩が振り向いてくれるわけがない。
…前にAが言ってたけど、きっと最近お互いに傷つきすぎて忘れてる。
”好きな気持ちが大切だ“ってこと。
A「…告白する…ってこと…?」
由美「…ゆくゆくは…」
A「なにそれ(笑)、ゆくゆくだったらあたしだって…。…でも…」
由美「…」
A「…振られるなら今はまだ告白したくない…」
*
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作者名:うさこ | 作成日時:2015年12月15日 19時