検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:80,812 hit

73 ページ23

A「…、戻りましょ」




お店に戻ろうと一歩足を踏み出すと、手首をぎゅっと掴まれた。


驚いてそちらを向くと、微笑む大野先輩。



…なんで、


なんでそんな顔であたしを見るの…



智「その顔じゃ俺が泣かせたみたいじゃん(笑)」


A「…、」


智「かわいい顔が台無し」




大野先輩の優しさに、あたしは再び腰を下ろした。









大野先輩がAと一緒に出て行った。



由美「…、」


和「どした?」


由美「いえ…」



…どうしよう、泣きそうだ、


大野先輩は自分からあまり人に関わるタイプではない。


見てれば分かる。


自分の興味のあるもの以外、気にしないタイプだ。



…本当に好きなのかもしれない、Aのこと…





和「あ、これ」



突然目の前に出されたのは小さなぬいぐるみ。



和「さっきゲーセンで取った」


由美「…なんで私に…」


和「せっかくだから、お土産」



二宮先輩はにこっと笑って小首を傾げた。


…なんでこんな風に笑えるんだろ、



由美「…たまに、アイドルみたいな笑い方しますね、」


和「まじで(笑)?」


由美「どこで覚えるんですか、そういうの」


和「…うーん…、 由美の前だからかな」



…私の前だから?


なに、その意味の分からない答えは。



由美「…ふっ、」


和「笑うなよ(笑)」


由美「だって可笑しいんですもん(笑)」



さっき泣きそうだったのに、なぜか笑みがこぼれた。


手の中にいるこの丸いぬいぐるみは、ウサギだろうか?犬だろうか?


よく分からないこの柔らかな感触が、私に少し落ち着きを与えてくれる。



和「由美が笑ってくれんなら、それでいいよ」



…まただ…、



由美「…アイドルにでもなったらどうですか?」


和「あ、ニノちゃんかわいいし(笑)?」


由美「……」



二宮先輩はやっぱり不思議な人だ。


話を逸らしてくれるから、心が軽くなる。


…少し、大野先輩とAのことを忘れることが出来た…





*

74 12/24→←72



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
設定タグ:大野智 , 二宮和也 , 大宮   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うさこ | 作成日時:2015年12月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。