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朝食を食べて、お菓子、お茶の準備をして。
あとはお母様が来てからお湯を用意するだけ。
ああ緊張する。
そういえば智はお見合いさせられそうになってたのよね。
もしかして「あなたでは役不足よ」なんて言われちゃったりしないかな…
特にこれと言った取り柄もないし、でもただひとつ言えるのは、智のことが大好きだってこと。
とても大切で、彼を悲しませることだけはしたくない。
……彼に対しての想いだけは誰にも負けないって、それで分かってくれるかな、
なぜか反対される前提で頭の中は進んでいく。
だってお母様がお見合いを勧めるって、なんでだろう。
まだ智は33才だし、そんなに焦る年齢でもない気がするけど。
ピンポーン。
「あ、来た」
「え！？」
「はーい」
うそっ、うそ！
だってまだ9時過ぎだよ！？
10時じゃなかったの！？
「開けるねー」
『はいー』
「、」
遠くにお母様らしき声が聞こえる。
ほんとにきちゃった！
「んふ、かあちゃんせっかちだな」
「、」
せっかちすぎるでしょ！
……て、思っても言えないけど！
それからすぐに、お母様の到着を知らせる玄関のチャイムが部屋に鳴り響いた。
「いらっしゃい」
「智久しぶりねー。これ、言ってたアルバム」
「あんがと」
「で？本当に彼女と同棲……、あら！」
完全に一緒に出て行くタイミングを失って、リビングで動けなくなっていた私にお母様が気付く。
ちょうど智の背中に隠れて見えなかったらしく、ひょこっと顔を覗かせた。
笑顔だ。それだけで少しだけ心が軽くなる。
「は、はじめまして！」
思いっきり頭を下げると、やだもぉ、ってパタパタと近づいてくる音がした。
「智がお世話になってますー」
「いえ、こちらこそ智さんにはよくしていただいて、」
「なにかわいい子じゃない！なんで今まで言ってくれなかったのよー」
お母様が智の肩をぺしっと叩く。
「かあちゃんうるせーもん。Aびっくりしてんじゃん」
「だってこんなかわいい子とはねぇ。ちょっとあんたの初恋の子に似てるわね？」
え、
……軽くショック。
私、智の初恋の人に似てるの？
「……」
「余計なこと言うなよ、」
「あら。初恋って言っても小学校の時じゃない」
「、小学校？」
「そう、一回引っ越してるんだけど、前に住んでたとこで慕ってくれてた子がいたのよ」
嬉しそうに話をするお母様。
きっとお母様の中でも息子のかわいい思い出なんだろうな。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
