不倫と言う名の、純愛【Sho】 (ページ7)

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…私も辛いよ、あなたと会えなくなるのは…

でも、私があなたを選んだら、

あなたは幸せになれる？

あなたと居たいって言ったら、あなたは純粋に幸せだけを感じられる？

…無理だよ。

私とあなただけが幸せになる選択は出来ない。

…ううん、私がさせたくない。

あなたが本気だと感じる度に、私の心は締め付けられた。

…だって、応えられないから。

娘と旦那が、大切。

…でも、あなたのことも大切なの。

テレビで見る、あの笑顔が大好きなの。

しっかりしてて、けど少しヘタレで…

そんなあなたを、私が変えてしまいそうで怖い…

目の前で涙を流す翔くんをみて、やっぱり今日でお別れしなきゃって気持ちが強くなった。

このままふたりでいたら、私たちはダメになる。

何万人もの人に支えられてるあなたは、もっと素敵な人に守られなくちゃいけない…

A「…翔くん、」

翔「…いやだ、」

A「ねぇ、」

翔「嫌だ！」

私たちの、最初で最後のキスだった。

ぎゅぅっと抱きしめられてされた強引なキスは、今までで一番しょっぱいキスだった。

何度も重ねられる弾力のある唇から、溢れた想いが入り込んでくる気がした。

彼の二の腕を両手でぎゅっと掴んでも、放してくれそうにない。

…ごめんね、嬉しいよ…、

今日でお別れだと思っても、あなたの温かな気持ちが全身を包み込む。

それがどんなに幸せなことかって、

きっともう、こんなに幸せな気持ちになることはないんじゃないかって、

そう錯覚するくらいに…

翔くんがどう思うか分からない。

でも、私もあなたのことが大好きだった。

…これが最後だから。

本当に最後だから…

…私から、応えるようにキスをした…

*