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出会ってから2ヶ月。
この1ヶ月間で、3回会った。
こんなに会えたの、奇跡に近いくらいの確率。
いつも忙しすぎて電話すら出来ないのに、昼限定でここまで時間とれたのはほんと奇跡。
それだけでもう、運命とか感じちゃって、
Aさんの事考えない日なんてないに等しかった。
翔「Aさん！」
日を追う毎に増していくこの想い。
娘さんと旦那さんには悪いけど、俺の中ではそれよりAさんへの想いの方が何十倍も勝ってた。
A「……、こんにちは」
翔「…どしたの？具合悪い？」
A「ううん、大丈夫」
無理に笑顔を作ってるのが丸わかり。
…どうしたんだろ、もしかして、バレたとか…？
いつものように個室に入り、今日はイスに座った。
翔「…ねぇ、どしたの」
A「…なにが？」
翔「おかしいじゃん、雰囲気」
A「……」
明らかにおかしい。
…もしかして、別れ……？
もう会わないって…言われんの、おれ…
A「…翔君、」
翔「…なに、」
A「……、」
Aさんは、口をつぐんだまま動かない。
ここに来てからずっと、
…いや、今日会ってからずっと、俺と目を合わせてくれない…
A「…もう…会うの…止めよう…」
翔「…、…なんで…」
A「……もう…、むり…」
翔「…旦那さんに…バレた…？」
Aさんは首を横に振ると、口をきゅとつぐんだ。
…バレてない。
昼間にしか翔君に会ってないんだもん、バレる訳ない。
家では今まで通りのお母さんだ。
服装だって、髪型だって、何も変わってない。
…今はまだ、何も…
翔「…なんで…、」
A「…もう、潮時だよ…」
翔「、だって、…会うだけでいいんだよ…？」
A「……」
…そんなこと言わないで。
“会うだけでいい”
あなたは私の何を分かってる…？
…私はあなたを、
触れたのなんて、一度手を握られたことしかないあなたを、
どうしようもなく求めてる。
“会うだけでいい”
そんなの、もう無理。
会えば会うだけ、私の中のあなたの占める容量は大きくなっていく。
好きが、どんどん大きくなっていく…
＊
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年11月13日 23時
