74 sideA ページ37
翔ちゃんと別れて俺は自分の部屋に入った。
色々あって身体は結構ヘロヘロですぐにベッドにダイブした。
ふぅ、と息を吐いてごろんと寝返りをうつと
頭に浮かんだのはさっきの翔ちゃんの
寂しそうな顔。
…俺があんなこと言っちゃったから。
翔ちゃんに悲しい顔させちゃった。
俺もいいかげん過去に言われたことなんて
忘れればいいのに、大ちゃんに言われた
あの言葉は今も消え去ってくれない。
“弱いやつなんていらない”
……………
俺と翔ちゃんと大ちゃんは元から同じ小学校で。
初めは全然つるむことなんて無かったけど
四神ってのは惹かれ合うもんみたいで
そのときにはもう朱雀として覚醒していた
翔ちゃんと確か運動会かなんかで
親しくなった俺はそれからすごく
仲良くなって、さらに翔ちゃんを通じて
大ちゃんとも仲良くなった。
そのころ大ちゃんは今では考えられないくらい
優しくて、周りをあったかくする存在だった。
その大ちゃんが変わってしまったのは
翔ちゃんもニノもはっきりとは言わないけど
俺のせいだ。
俺が覚醒する前にニノがすでに覚醒していて。
翔ちゃんもニノも元から能力が高くて
すぐに四神としての仕事をこなすことができたみたいで。
俺が覚醒したときも
結構期待されてたみたいなんだけど
俺はそれを見事に裏切っちゃった。
しかもなかなか仕事を成功させることもできず
怒られてばっかりだった。
多分、それで痺れを切らした大ちゃんが
ある日仕事から帰ってきた俺ら三人を見て。
俺だけ傷だらけなのを見て。
今までの大ちゃんとは思えないほどの
大声を出して喚きだしたんだ。
“この役立たず！”
“弱いやつなんていらない”
“お前なんて仲間じゃない”
“俺たちに必要ない”
そんなような言葉を散々浴びせられて。
翔ちゃんは暴れる大ちゃんを抑え込もうとしていて、ニノは座り込んでわんわん泣いてて。
そんな中ぼーっと立っていた俺は
ああ、その通りだな。って妙に納得してた。
四神のはずなのに、翔ちゃんやニノがいないと何もできなくて。
無力で足手まといな俺。
そんな自分の存在は滑稽に思えた。
それからだ。
大ちゃんが俺ら四神に対して
高圧的な態度になって、
見下すような嘲笑うような目で
俺らに接するようになったのは。
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智帆(プロフ) - 柚華さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張って更新していくのでこれからもよろしくお願いします(^^)！ (2013年8月12日 20時) (
レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - arashicさん» ありがとうございます！更新頑張りますね(^^) (2013年7月29日 11時) (レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
arashic(プロフ) - 続き楽しみですっ (2013年7月29日 9時) (レス) id: 610d705fa3 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - なみさん» コメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ほんとに励みになります！ノロノロとした展開ですがこれからもお付き合いしていただけると嬉しいです♪ (2013年7月25日 22時) (レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
なみ - ついに潤くんが覚醒！これからの展開が楽しみです＼(^o^)／ (2013年7月25日 13時) (レス) id: dd5cf228cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：智帆
| 作成日時：2013年7月5日 18時
