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「そういえば和には
白虎になっちゃうスイッチみたいなのがあったけどお二人にもあるんですか？」
「あるよー！ニノは鼻、翔ちゃんは足、そんで俺が背中！」
「翔さんの足とかいいですよね。触られる心配なくて」
「それに比べて俺の背中とか範囲広すぎるし！」
相葉さんが大変なんだよー！って困った顔して言う。
確かに背中は大変そうだ。
ずっと気を張ってなきゃいけないんだろうな。
「俺らは人に触られた時は無条件で変身しちゃうけど、自分でなりたいときにもなれるんだよ」
ほら、こんな風にね。
と櫻井さんがいきなりぼんっと消え、
代わりに目の前には
深い真紅の大きな鳥がいた。
全身のふさふさとした毛が
まるで燃える炎のようにたなびいていて、
長い尻尾からも炎のゆらめきが感じられるほどだ。
きれいだ。
俺は見た瞬間にそう思った。
宝石のような紅い瞳が俺のことを
くっきりと映している。
「……きれい、です」
すっかりその姿に見とれてしまって
声がかすれてうまく出せなかった。
「ふふ。ありがとう」
そう言って元の姿に戻った櫻井さん。
「ほんとに朱雀ってきれいだよね！」
「四神はみんなきれいだよ。ニノだって、雅紀だって」
「ふふ、確かにそうだね」
「さてと、俺らについてはこのくらいかなぁ？
そんで潤くんにはこれからここの頭首に
会ってもらわなきゃいけないんだけど……」
「今いるんですか？
さっき俺がインターホン押したとき誰も出なかったんですけど…」
「あの人はそういう人なんですよ」
和が呆れたように言う。
心なしかその顔が曇っているようにみえた。
「もしかしてその頭首の方が”青龍“なんですか？」
俺がそう聞くと三人はしいんと押し黙った。
俺、何か変なこと聞いちゃったか!?
どうすればいいのか分からなくて
俺がおろおろしていると櫻井さんが
今にも泣いてしまいそうな顔をして。
「潤くん……あの人は青龍じゃないよ」
と絞り出すように言った。
「………あの人、頭首の大野智はね、」
「……………………神様、なんだ」
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作者名：智帆
| 作成日時：2013年6月22日 9時
