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「……かみ…さま?」


俺が聞き返すと櫻井さんは静かに頷いた。




「そう、神様。……俺たち四神は昔、
神様によってこの土地を護るために創られた。
俺たちが現代に転生されたのと同じように神様も転生されているんだ」


「俺たちは神様に忠誠を誓ってる。
俺たちの力を借りて神様はこの地を護ってるんだ。
でも現代に転生したときに神様はだいぶ弱っちゃって……今は力を蓄えてるんだ」



神様……。
四神を創った人。



そんな密接な繋がりのある人のはずなのに
どうして和たちはみんな
そんな悲しそうな辛い顔をしているの?


俺には見えない壁が
確かにここに存在しているような、そんな感じがした。



「さっ、潤くん行きましょ?
……俺たちの神様のところへ」


俺の気持ちを感じ取ったのか
和が俺の手をとってぐいぐいと引っ張る。


「かっ……和っ」



和は無言で俺の手を引っ張り、
どんどんと進んでいく。



そして突き当たりの部屋の前で
ぴたりと止まって後ろを振り返った。



「かず……?」



その目はいつになく真剣で。
俺のことをしっかりと見つめていた。



「大丈夫。潤くんは俺らが絶対に護るから」



その言葉の意味は全然分からなかったけど
和の目が本気だったので俺は何も言わずに
ただ首を縦に振った。




櫻井さんと相葉さんも追いついてきて、
先頭に櫻井さんが立って


「じゃあ、入るよ」



と、目の前の襖を静かに開けた。

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作者名:智帆 | 作成日時:2013年6月22日 9時

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