(7/6更新)お兄ちゃんと私part4 (ページ25)

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やんちゃ娘専属の捜索隊2－潤side ページ25

少し歩くと見慣れた後ろ姿を見つける
人がほとんど来ない場所だからすぐに見つかった
あの後ろ姿は確実にA。やっぱりここに居た
だけどなんだかAの後ろ姿と夕日がマッチして何枚か隠れて写真を撮った
身長が高いから写真にするとすごくいい
それからスマホをポケットにしまいそっと近づいて隣に腰を下ろす

潤『海綺麗だな』

『えっ、潤くん』

潤『またさ、Aが元気になったらみんなで来ようよ』

『うん。私ね、波の音が好きなんだ。心地よくって．．．安心するの』

潤『確かに落ち着くかも』

『でしょ？』

潤『治療とか検査とか嫌？』

『嫌じゃないけど好きでもない。』

潤『まあ好きなんていう奴はなかなか居ないよな．．．(笑)』

『嫌じゃないけどやっても意味あるのかなって』

潤『そっか』

『うん』

そういって砂浜を歩きだしたA
逃げそうにもないからしばらく傍でAの後ろ姿を眺めてた
少しして気が済んだのか俺の元に戻ってきたA

潤『帰ろっか。みんな心配してる』

それからAはすんなり俺の車に乗ってくれて病院へと帰る
病院に着くまでAはずっと外をぼんやり眺めてた
なにを思っているのだろうか、我が儘とかあんまり聞いたことないし
大人からすれば素直で扱いやすい子って類なんだろうけどなんか昔からなんでも我慢してるような気が俺はしてる
治療とか検査とか規制も多かったし。嫌だって逃げるけどそれでも最後にはちゃんと治療も検査も受けてて、Aの本心はどうなんだろって
結局大人達はちゃんと治療を受けてくれるからいい子、賢い子って思ってAを見てるんだろうけど