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カズにぃの手の力が緩まった隙に
私はスルっと手を離す。
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急いで、保健室を出て
少し先で立ち止まっている先輩たちの元へと駆け寄った。
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智「あれ？ニノと吉野ちゃんは？」
翔「ほんとだ、どうしたの？」
「あ、いや・・なんだか話してます。二人で。」
智「そうなの？」
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櫻井先輩と大野先輩は
チラチラと保健室を気にかけている。
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そうしたら突然
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潤「・・・俺、あの先生、何気苦手だわ。」
雅紀「えっ、マジで？！」
潤「マジ。」
翔「そうなんだ、綺麗なのに。」
潤「いや、超美人だと思うよ？そりゃ。」
智「そだねぇ・・(笑)」
潤「Aちゃんは、どう思う？」
「へっ・・？」
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松本先輩が、私に話を振るから
かなり動揺してしまって
間の抜けた声が出る。
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「わ・・、私は・・」
潤「うん。」
「綺麗で、優しくて、フレンドリーで・・、いい先生だと思います。」
翔「へぇ・・、そうなんだ。」
雅紀「ねっ、だよねｯ。」
智「相葉ちゃんは、メロメロだよね。なんとなく(笑)」
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大野先輩から放たれるマイナスイオンが
さっきより私の気分も落ち着かせてくれて
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「・・カズにぃ・・、遅い。」
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そのせいで
不意にボソっと零してしまう。
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智「もー、俺らだけで行っちゃうかー？(笑)」
翔「いや、意味ねぇだろ。(笑)」
智「ニノと吉野ちゃん、二人にしちゃおうよ。」
翔「おいおい(笑)」
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なんて、言いつつ
足を進め出す先輩たち。
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だから
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「あっ・・あの・・、それはダメｯ・・。」
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つい、大野先輩のシャツの袖を
クイと引っ張って、そう引き止めていた。
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すると、
大野先輩は、もう既にこうなる事を予想していたような目で
ふにゃんと笑い、
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智「あれ・・、妬いちゃった？ニノと先生に(笑)」
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その柔らかい笑顔のまま
図星を突いた。
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革ベルト
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作成日時：2012年4月7日 12時
