11.仲良くなった？ ページ11
.
「えー、寮では、基本就寝時間は11時。それ以降に騒音などを出さないよう気をつけてください。
部屋の割り振りは一階が三年、二階が二年、三階が一年になっています。」
大勢が集まる体育館には少しだけ熱気がこもっている。
ステージ近くでマイクを持って話す生徒指導部のやたらごつい先生。
その先生が睨む先には今年入った新入りの問題児らしき生徒たちだ。
まあいかにも、な感じで制服を着崩し、耳と鼻に多くの穴を開けて金属をつけている。
ピアスはいいと思うがつけすぎだし、まずピアスの趣味が悪い。はっきり言ってダサい。
そして集団で胡座をかき、そこそこ大きな声で話していた。
あとであいつら別室で説教だろうなあ・・・。
入学早々先生たちに絞られるであろう仲間(仮)に同情した。
「えーそれでは、このあとそれぞれ寮に荷物を運び、生活についての具体的な指導をします。
まずは３年生から順に体育館から出て行ってください。」
静まっていた体育館内がうるさい喧騒に包まれる。
周りでは私とさつきちゃんみたいに早くに仲良くなった人達がおしゃべりをし始めた。
「さつきちゃーん。部活どうするー？」
「えー、まだ決めてないんだよね。Aちゃんは？」
「私、チャリ部にする」
「ちゃ、チャリ部！？」
隣で大人しくしていた葦木場がバッとこっちを向き、目を見開く。
「う、うん」
「ぼ、僕もチャリ部入るつもり！」
「い、いえい！」
「マネさんってことだよね？」
「そーだよー」
「僕は葦木場拓斗。君は?」
「私は本城A。これから宜しく」
「よろしく」
葦木場君のハートぼくろが笑った拍子にしわになってクシャリとつぶれた。
口の端に浮かぶえくぼが可愛い。
目を細めて笑う葦木場君はまっさらで、きらきらしてて、まぶしい。
「二人ともおんなじ部活かあ。いいなあ」
「さつきちゃんも一緒に、どう？チャリ。」
「ううん・・・・チャリの事まだよく知らないから、保留で！」
「一年生起立！一組から順に寮へ向かってください。」
学年主任から声がかかり、私たちは寮へと急いだ。
.
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←10.刺激的
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「トリップ」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミカヅキ(プロフ) - みんくるさん» わかりました！ありがとうございます！ (2015年8月22日 14時) (
レス) id: 0f03a94449 (このIDを非表示/違反報告)
みんくる(プロフ) - ミカヅキさん» すみません！単純ミスです！どちらも標準語だとかんがえてもらって結構です^o^コメントありがとうございますm(_ _)m (2015年8月22日 8時) (レス) id: 8267781c3e (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅキ(プロフ) - お父さんは関西弁でお母さんは標準語っていう設定なんですか？イマイチ自分の中で整理がつかなくて・・・ (2015年8月22日 0時) (レス) id: 0f03a94449 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2015年3月18日 20時
