最低で最悪で、最愛の彼女【宇井郡】

最低：最悪 ページ5

それから数ヵ月後＿＿



宇井「A、そろそろ行くよ」



あ「え、待ってよ」



宇井「遅い、あと十秒」



あ「いや…起こしてくれなかったの郡さんじゃん」








私はそう言いながら、お気に入りのバッグに、ケータイとパソコンやらを入れた



それから、口に棒状のお菓子をくわえて、郡さんが待つ玄関へ向かった









あ「終わったー」




宇井「……またそのバッグ？」




あ「可愛いでしょ、ひげもん」






私はバッグを指差した


大きなひげに、小さな目




可愛いヒゲモンスター




略してひげもん




ケータイもパソコンも、ひげもんデザインだ







宇井「そう？なんか面白いだけに見える…」


あ「失礼な」






そう言いながら、靴を履いた





あ「ちょっ…郡さん邪魔、外出ててよ」


宇井「あ、ごめん」







郡さんの家の玄関はそんなに広くない


だから、かがもうとするも靴が履きにくいのだ







宇井「早くしてよね」



あ「はいはい」






そう言って、郡さんは外へ出ていった





今日は郡さんが、朝起こしてくれなかった



本人は忘れてたとか言ってたけど




そのお陰で時間が押してるのだ




普段、こんなにせかない





私は靴紐を結び、立ち上がって、とんとんと何回かつまさきで床をつついた









あ「おっし」








そして、ドアノブに手をかけた




ｶﾞﾁｬ









あ「いってきまーす」

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