＜完＞僕は使用人に恋をした【月山習】

３４食目 ページ35

叶「大丈夫か？」


あ「…うん、大丈夫」




アメリカって、もう会えないくらい遠いのかな





ずっとって……







習さまにピアノも教えてもらえない？








あ「……やだ、」


叶「え？」


あ「私も行きたい…、習さまについてく」


叶「……ダメだ」



ダメ…？



どうして？叶は…寂しくないの？




あ「なんで？習さまと会えなくなってもいいの？」


叶「そんなわけないだろう」



なら……





それなら、なんで……？






私はイヤだ、習さまと離れるなんて





まだ、恩返しさえもできてないのに







あ「じゃあ私がひとりで行く!!」



叶「俺だってついていきたい、だけど、それじゃあ意味がない」




あ「意味がない!?そんなのおかしいよ!!




主と使用人が離れることこそ意味がないんじゃないの!?」




叶「いい加減にしろ!!」





叶が怒鳴った



私はビックリして、一瞬後ろに引いてしまった





叶「俺だってそんなの嫌に決まってる!!



しかし、使用人として、主の幸せを願うものではないのか!?







お前は、忘れてしまったのか!?




今まで習さまから頂いた幸せを!!」







叶の言ってることは間違ってない





そうだ、私は習さまにたくさんのことを教えてもらった






色んなものをもらったし、







今まで、幸せだった








私は、決して忘れてない




叶「あっ…悪い、怒鳴ったりして」


あ「ううん、ありがと



叶の言う通りだよね、うん









私も、習さまに幸せになってほしい」



叶「A……」


あ「叶も寂しいもんね、私だけじゃないもんね





よし!!







二人で応援しよう!!」



叶「……そうだな」







これで良かったんだ





きっと

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