【完結】山風商店街 〜Another Story〜

No.44 ページ44

【MASAKI】


開演20分前、2人を起こして最後のトイレタイム。


1時間寝て元気いっぱいな二人は、ほんとにハイテンション。


戻ったのは5分前とかで、すぐに会場が暗くなり始めた。


智「はじまる？！」


和「ほんと？！」


相「ふふ、もうすぐ始まるね。」


ちっちゃい2人が周りの女の子達に埋もれないように、最初は俺と松潤で抱っこする。


初めてでよくわかんなかったけど、みんなに習って立ち上がったらスクリーンに映像が映し出された。


会場のボルテージはマックスで、女の子達の黄色い悲鳴が飛び交う。


二人は興味津々で、瞬きもしない(笑)


所々嵐さん達が笑いを誘ってきて、会場が湧く。


かと思うと『Ready？』って映された後に、5人が画面に現れる。


『1.8 TOKYO 』『Are you happÿ？』が映されると、一気に画面が明るくなってついに5人が登場する。


智「あ…らしぃ…？」


和「あれ…、あらし…？
ほん、もの…？」


櫻「本物だよ。
かっこいいね！」


智「…うんっ！」


和「かっこいー！！」


高いステージ上で揃って踊る5人は、まさにアイドル。


自然体でいることも、きっちりカッコつけることもできる…、そういう使い分けができるのってすごいよね。


俺、絶対できない。


智「にのちゃーん！！」
和「おおちゃーん！！」


こんなちびっこ達も虜にしちゃうんだもん。


嵐の力は偉大だなって思う。









メンバー全員の挨拶が始まる。


俺いっつも思うんだけど、この人たちの挨拶ってキャラ爆発してるよね。


いや、よくライブのDVD流れてるからさ。


だって『いらっしゃいませー！』とか、他の人じゃ出来ないもんね？


順番に来る挨拶に、会場全体が応える。


これ、やってるとどんな感じなんだろうね。


想像も出来なくない？


たった5人で、5万5000人を相手にするって。


S「東京ドーム調子はどうだ！！」


櫻井さんのフリに、いつの間にか全力で応える俺達。


S「Hey！男性陣調子はどうだ！！」
S「野郎共調子どうなんだ！！」


そんなに多いわけじゃないけど、男の人たちの声がドームに響き渡る(笑)


その最中、櫻井さんはアリーナ真ん中ブロックの端っこの俺たちに気づいちゃったらしい。


いつもはやらないのまで付け足してくれちゃった。


櫻井さんは人差し指を口に当てて『静かに』って言うポーズをとると、真っ直ぐ俺たちのほうを指してこう言ったんだ。


S「Hey！！ちびっこ達、調子はどうだ！！」


って(笑)

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