転生したら推しが殺し屋になってたマジ卍７[stpr]

発狂294回目 ページ9

るぅとside


Aの目が薄っすらと開いた
Aの伸ばした手を掴んで、体を僕の方に引き寄せる
そして、すぐさま陸に上がる



る「ゲホッゲホッ！ケホッ……」



今は自分よりAだ



る「A！大丈夫ですか！？返事してください！」



足に紐が結びついている
お腹の下のあたりを押してみると、口から水が出てくる
水を飲んでしまったよう
こういう時、僕に出来るのは……







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る「人工呼吸………」



迷っている暇はない
………Aにバレなければ問題にならない



る「ちょっと失礼しますよ……」



Aを仰向けにして、左手の親指と人差し指で鼻をつまみ、口を大きく開かせる
そして、Aの口を覆うように自分の口を密着させる
約1秒かけて、Aに息を吹き込む



“Aの唇柔らかい……”

“これって…キスした事になるよね……”

余計な事ばっかり考えてしまって、なかなか集中できない



2回ほど吹き込んでから、Aが自身で呼吸を出来ているか見てみる
……戻っていない



る「……あとちょっとだけ、我慢してください」



もう一度、Aの口を覆うように自分の口を密着させる
……密着させているのは下心とかでは決してなく、自分が吹き込んだ空気が漏れないようにする為


最後の息を吹き込むと、Aの口から水がドバっと出てくる
人工呼吸をしたままなので、僕の口にも入ってくる



る「けほっ…けほ…」
『けほ…けほけほ…けほっ…』



Aが咳き込んでから、目を開く



『…るぅ……ちゃ……』



よかった……
足の紐を解く



る「そうですよ……るぅちゃんですよ……」



よかった…
本当によかった……
Aの手を強く握る



「大丈夫ですか！？」



1人のメイドさんが、屋敷の窓から僕がAを抱えて陸にあがっていたのを見つけたらしい
一室に入れてもらい、メイドさんからタオルを受け取りAの頭に被せる



る「僕はこっち向いてますから、タオルで体を拭いてから着替えるんですよ？」
『るぅちゃんだって……びしょ濡れだよ……？』
る「僕はこっちで着替えますから」



Aも別室がいいと思っているであろうが、あんな事があった今、Aを別室で1人きりにさせるには無理がある



『着替えたよ』
る「じゃあ、帰ったらなーくんに報告ですね」



どうやら、ターゲットが1人増えたようだ

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