ｼﾝｱﾔ / 離れられない後悔 ページ1
勿忘草 / 真実の愛 、私を忘れないで
「 ねえ 、」
此方を向いてよ 。
いつからだろうか 。君があんなに遠くなってしまったのは 。
「 構わないでくれよ 」
違う 。こんなことを言いたいわけじゃない 。
いつしか届かなくなった温度 。
いつだって二人はすれ違って 、本当の言葉も口に出せずにいた 。
夕焼けが滲む炎天下の中 、隣の君はいつも笑っていた 。少し 、寂しげに 。
「 あのね 、シンタロー .. 」
「 ✕✕✕ 」
＊＊＊＊
「 .. ッッうわあああああああ !!!! 」
泣いていた 。わけも分からず 。寂しかった 。悲しかった 。逝かないでよ 。
艶かしい記憶が 、脳裏に焼き付いて離れない 。そこら中のものをひっくり返したところでどうにもならないけれど 、そうせずにはいられない程辛かった 。苦しかったんだ 。ﾊﾟｿｺﾝ 越しに浮遊する彼女の目もくれず 、泣き叫んだ 。
「 じん .. ッご主人 !!!! 」
はｯ 、と理性を取り戻せば 、暗い室内 、いつもの景色 。ｶｰﾃﾝ の隙間から漏れ出る 、目の眩むような太陽 。此方を見つめる 、酷く怯えた彼女の目 。
夢だった 。自嘲気味に乾いた笑いを零して 。
荒い呼吸を繰り返せば 、虚ろな目をして何処か一点を見つめていた 。彼女が 、蘇る 。ぐしゃぐしゃの顔を乱暴に拭って 。
俺は彼奴に 、笑った 。引きつってしまっても気にする余地はなかった 。
.. 今はもう 、遠い昔の過去に囚われて救いようのない様な奴になってしまったけれど 。
「 こんな私と一緒にいてくれて有難う 。」
「 ごめんね 。大好きだよ 」
「 ... ちょっとだけ 、恐いかなあ 」
忘れない 。絶対に 。
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作者名：映 | 作成日時：2018年9月24日 2時
