Good morning. ページ38
「ん…」
ここに来てから本当早起きが得意になった気がする。
元々起きる事は苦でなかったが、アラームが無いと今までは起きれなかった。
だが、今はアラーム無しでも決めた時間に起きれるようになっている。人間って凄いな。
手短に支度を済まし、まだ明るくなりきっていない外へと赴く。
流石にまだ誰も起きていないだろうと思っていたが、見事に予想は外れた。
「おはようございます、木手さん」
木手「Aさんですか。おはようございます」
こんな早朝から何をやっているのだろうか。と気になったが、比嘉中の人達は詮索することを嫌うため、聞くのはやめた。
挨拶も終わったのでその場から立ち去ろうとすると、木手さんが口を開く
木手「詮索しないんですね」
この人実は詮索してほしいのか?
なんて馬鹿理論を心の中で浮かべた…が。木手さんに限ってそれはないと、頭の中に出来たモヤモヤを振り払う。
「あまり詮索するの良くないと思って」
木手「いい心がけですね」
「ありがとうございます(?)」
なぜ褒められているのかよく分からないが、木手さんの目には好印象のようだ。
追って、木手さんは私にこう質問した。
木手「あなたは、この合宿何かおかしいと思いませんか」
思いもよらぬ質問が来た為少々驚く。が、自分の事で精一杯であまりこの合宿の根っこを考える事が無かった。
ひとつ思ったのは
「可笑しい…に繋がっているかはわかりませんが、作物がイヤに豊富だなとは思いました。管理の行き届き方が農場ゲームに似ていたので」
木手「管理…確かにそうですね。」
「何かあったんですか?」
木手「いや、何でもないです。私はこれで」
そういって木手さんは去っていってしまった。
去り際に、あのライチ平古場くんと甲斐くんがとても気に入っていました。ありがとうございます。
と、小さく発していた。
木手さんの後ろ姿に小さく会釈した私は、思い切り外の空気を吸う。
私も、私のできることをしよう。
先程まで取り巻いていた眠気はとっくにどこかへ消えていた。
イヤにスッキリした気分が一日のやる気を起こさせる。
朝食当番の様子を見に行った。
無論。手伝ってーと泣きつかれたので、朝から慌ただしいスタートを切ったことは言うまでもない。
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作者名:あぽろろろろろ | 作成日時:2020年12月2日 3時