恋を運んできたのは猫。【まふまふ】

6.思い初める ページ8

まふまふside



「…疲れた」


時計を見ると、もう5時くらいで、朝から始めた作業はやっと終盤に差し掛かったところだ


1週間はまともに外へ出てな、い……、？！


(あれ、僕、引きこもり！？)


ご飯も買いに行かなくていいようにー、とかなんとか言って大量に購入したインスタントの物ばかり食べていた気がする


(太った…かも、)


「ちょっと散歩してこよーっと」


夕方だからきっと誰もいないし、って思っても、やっぱりマスクは外せない


いつものようにだぼっとした僕のお気に入りの服を着て、コートも羽織って、ブーツも履く


外へ出ると思いの外寒くて、散歩を始めて数分で「外へ出なければよかった、」と後悔がつのり始める。


高架線下を通る時、草むらがゴソゴソ動いて「にゃあ」と聞こえた


「え！猫！どこだ！みたい！こっちおいでー」


探そうとしても草は伸びきっていて、草むらに入ると折角のお気に入りの服が台無しになってしまう


「…煮干しとってこよっ！」


家に走って、ここまで戻ってきた時はハァハァと息切れがするし、久しぶりに走ったから多分明日は筋肉痛だ


「にーぼし、にぼし、にーぼしハイハイ！！」

小さく歌っていると、そーっと伺うように草むらから出てきたのは土で汚れてしまっている子猫


「いくよー」

近くまでよると、猫アレルギーな僕はくしゃみが止まらなくなるので、2、3メートル離れて、ポーイと煮干しを投げる


クンクンと匂いを嗅いでからパクリと一口食べる

食べれる物とわかったのか、近くには寄ってこずにこちらを窺い見ながら次々と投げられる煮干しを消化していく


「…あの？」


「はいっ？！」


急に聞こえた声に驚いた


声がした方を向けば、マフラーに顔をうずくめている女の子


これが、心に彼女を思い初めた出来事



ーーー
最後の一文はちょっと日本語がおかしいかもしれません…


ほんの少し、まふまふさんが夢主さんのことを気になっている…という表現がしたくて使いました！綺麗な日本語！

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