コネクトガール【aph】

同居人×２＋α。 ページ27

「ほんっっとに、ごめんなさい…！！」

『はは…あー、うん…まあ何にも無かった事だし。そんな謝らなくてもいいよ？』

「そ、そう言う訳にもいかないよ…！
僕が、油断してたから…」

『、えーと…取り敢えず顔上げなよ。
確か…マシュー君だよね？同クラの』

「…、ぅ、うん…」




バツが悪そうにおずおずと顔を上げるマシュー君。
そんな申し訳なさそうな表情されると、なんだか罪悪感を感じるのは気の所為だろうか。




「……ほんと、ごめんなさい…」

「謝リスギダゾ、マシュー。
ソンナンジャこいつガ気ヲ遣ウ」

「クマ本さん……」

『そだよ、マシュー君。
…それより、さっきのって本当にマシュー君？？』

「、……実は…僕、二重人格なんだ…」




ポツポツと喋り出すマシュー君。

なんでも、家族間のもつれやらが原因なんだとか。
元々影の薄い彼は自己主張するのが不得意でいつも自己主張の塊みたいな双子の弟のせいで思い悩む日々を送っていたそうな。ところがどっこい。

そんなある日、家出しようとしていた弟と大喧嘩が勃発。
いつもは口で負けた事の無いマシュー君だったけど、その日ばかりは家出したい弟に負けていた。そこでその時、マシュー君の無意識に溜め込んでた自己主張が目覚めたそうだ。

その局面を一部始終見ていたクマ二郎曰く、「アレハマサニ地獄絵図ダッタ…」とか。




『……いやそれその弟くんのせいじゃね？』

「う…。そう、かもしれないけど…僕が影薄いせいなのもあるし…」

『ちなみに、そのマシュー君の自己主張…長ったらしいからウイリアム君でいっか。そのウイリアム君になってる時の記憶とかは？』

「あるにはある、んだけど…身体が乗っ取られてる…って感じなんだ」

『マジか…』

「チナミニ、あいつガ出テクルノハ眼鏡取レタ時ダ」

『いや何その某ピヨちゃん愛好者アイドルのパクリ設定みたいなの』

「お風呂とか、自分で取った時とかは大丈夫なんだけど…」

『…そっか…。
でも、普段気をつけてれば良いんっしょ？
ウイリアム君になったとしても眼鏡リリースすれば何とかなるんだし、ね？』

「、え？」

『まあ人それぞれだしトラブルの一つや二つ、どうって事無いよ。
…これから、よろしくね♪』

「あ…。…うん…！」




なんとかいつものペースになってくれたマシュー君。
いやー、良かった良かった。

…眼鏡取れた時に上手くはめれるか不安なんだけど。

とある貴族の憂鬱。→←突撃マイルーム。

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