5話 ページ21
時刻は23時。
亀梨君だった。
｢あ、Aさん？ 遅い時間にすみません。明日の集合時間のことなんですけど････････Aさん？ どうかしたんですか？｣
｢部屋に･･････明かりが見えるんだけど････｣
｢部屋に？ Aさんの部屋？ 今外なんですか？｣
｢あ、また光った･････。あれは･･････なんだろう｣
息を飲んだ亀梨君。
｢Aさんちの合鍵、誰か持ってる人いる？｣
｢誰もいないよ･････？｣
そこからの亀梨君の行動は早かった。
泥棒だから、Aさんは絶対家に入らないでって言って、警察に電話をかけるよう私に指示した。
私の住所を聞き出した亀梨君は車で瞬く間に駆けつけてくれた。
空き巣だった。
私は死ぬほど亀梨君に感謝した。
警察が犯人を確保してパトカーで連行して行く時、亀梨君はずっと私の肩を抱いてくれていた。
警察の人に、運が良かったと何度も言われた。もしうっかり家に入って鉢合わせしていたら、刃物を持っていたから殺されていたかもしれないって。
亀梨君は一緒に部屋に入って、なくなっているものがないか探すのにも、警察に行くのにもつき合ってくれた。
すべてが一段落したのは真夜中で、心配をかけるから実家への連絡は朝にすることにして、でも部屋に帰る気にもなれず途方にくれて、駅前のホテルにでも行こうかと考えていたら、亀梨君が土下座する勢いで頭を下げて言ってくれた。
｢Aさん。指一本触らないから、今夜は俺の部屋で寝てくれませんか。ベッドも何もかもAさんに譲る。何だったら俺は玄関の外で寝ずの番をしてもいいから。だから･･･････俺のところに避難してきて｣
｢でも･･････｣
亀梨君は慌てたように早口で言った。
｢俺、すごい怖がりなんで！｣
｢･･･････亀梨君が？ 怖がり？ 全然そんなふうには見えないよ･････？｣
亀梨君は言った。
｢地震も雷も暗がりも、お化け屋敷もジェットコースターも全部ダメ！ だからこんな時は一人でなんか絶対寝れない！ ･･････だからうちに来て、安心させてくれませんか？｣
･･････さっき、犯人が私の部屋から連行されて出て来た時、音もなく私の前に出て後ろにかばってくれたあの勇気ある行動は、少しも怖がりに見えなかったよ･･････？
じっと見ていたら、亀梨君ははにかんで笑った。
智君に少し似ていた。
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とも(プロフ) - 感情移入してしまい…離れている間が辛かった（笑）主人公ちゃんは年上を気にし過ぎて想いを言葉にしなくて…智くんも口数が少なすぎて〜ちょっと歯がゆさがありましたが最終的には幸せに慣れてめちゃくちゃ嬉しかったです。 (2020年5月9日 10時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - みるくプリンさん» みるくプリン様こんにちは！評価100に思わずにやけました。嬉しいです〜。私自信が欲する萌えで、みるくプリン様も萌えてもらえて、幸せです。頑張りますね！ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします！ (2019年9月28日 9時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - にーにーさん» にーにー様こんにちは！同エピにびっくりしています。さぞや心細かったことでしょう。大変でしたね。作風気に入って下さってありがとうございます。嬉しいです。ロスを少しでも癒せれば幸せです。今後ともよろしくお願いいたします。私も冬のにおい聞き返してみます。 (2019年9月28日 9時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 完結お疲れ様です！最後の方は、何度も泣きながら、じっくり読ませて頂きました。主人公ちゃんや智君はもちろん、翔くん達も素敵すぎて、もう大好きです！(突然の告白)これからも頑張って下さいね！あー☆評価100くらい入れたい位好きです、ホントに。 (2019年9月28日 3時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
にーにー(プロフ) - 初めまして！素敵な作品をありがとうございました！もう智君ロスです…私も以前 彼が留学してる間に空き巣に入られた事があり 同エピにビックリ！最後までお話に引き込まれました。aoさんの作風とっても好きです！彼らの曲 冬のニオイの雰囲気がぴったりに感じました！ (2019年9月26日 3時) (レス) id: 46fd7f8dbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年9月2日 22時
