4話 ページ34
智君が尋ねてきた。
｢人間に戻りたくて？ した？｣
頷いたら多分、これで話は終わる。これ以上恥ずかしい思いをしなくて済む。
･･･････でも、この時を終わらせたくなかった。
想いが溢れて、もう細かいことはどうでもよくなった。
智君が欲しい気持ちでまわりが見えなくなる。
求めてくれるのなら、智君が欲しいものを差し出したい気持ちでいっぱいになった。
｢･･････人間に戻して欲しくてしたんじゃないよ。････････触れたかったの。智君とキス、したかっただけなの｣
｢･･････なんで？｣
好きって言っちゃう？
言う!?
･･････で、でも･･････。
｢す、す･･････。･･････唇は、想いが通じ合わないとしちゃいけない特別な場所だから。 智君と通じ合いたかったの。･･････智君の大切な場所に、触れたかったの｣
･･････伝わった？
いざとなったら勇気の出ない私。いつも好き好き言ってたのに。
沈黙が流れて、時計の針の音がいつもより大きく聞こえる。
ややして、智君は打ち明け話をするように、照れ臭そうに口を開いた。
｢･････おいら、好きんなったらすぐ言っちゃうのが悪い癖でぇ、後先考えてねぇから、次は考えねぇとなって毎回反省すんだけど、それでもやっぱ言っちゃうの｣
そう言って、私の頬を、手を握っている方とは違う片手で包み、親指を唇に触れさせた。
ぞくっとして一瞬目を閉じた。次に目を開けたら、智君との距離が縮まっていた。
顔を少し傾ければ触れちゃいそうな程近くにある唇。
声が、低くなった。
｢･･････ここ、おいらにとっても特別だし。まつじゅんにさせたって聞いて、鍵かけて閉じ込めたくなった｣
綺麗な瞳が私の唇を見つめてくる。
私も、魔法にかかったように智君の唇に魅入った。
触れたい。
触れたくて仕方ない。
私は手をあげて、智君と同じように智君の頬を包み、親指で唇に触れた。
｢また、智君にキスしてもいい？｣
｢･････いいよ｣
ああ、これ絶対夢だ･･････。
夢ならさめないうちに早くしなきゃ。
私が唇に触れようと顔を近づけたら、智君も瞼を伏せて同じように近づけてくれたから、あっという間に重なった。
柔らかい。
あぁ、どうしよう、凄く気持ちいい･･････。
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ao(プロフ) - 萌和*さん» 萌和＊様おはようございます。ニノちゃん押しだったんですね。彼は現実でも妄想でもほんといい仕事しますからねー。うんうん、わかります。楽しんでいただけるといいなぁ〜。 (2019年8月10日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様おはようございまーす！雄叫びありがとうございます。うふふ。ラブラブなのはほんと心の栄養ですよねー。活力お届けできるよう頑張りますので今後ともよろしくお願いします！ (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃん月末なんだね!? うちわ結局ウインクと投げチューとありがとの三種とりあえず作ることにしたよ。ほんと楽しいね！次は二宮君ちだよー。楽しんでね〜。 (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
萌和*(プロフ) - こんばんは！わーーー二宮さん家！ついに！にやにやが止まらない二宮くん推しです← 二宮さんが出てくるとは思ってなかったのでドキドキです〜次回も楽しみにしてます♪ (2019年8月9日 18時) (レス) id: 270b2e26c0 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - ao様 ギァー\(//∇//)\ 2人のやり取りが可愛い過ぎて、ニヤニヤですよ！それに二宮さんまで絡みだして、ワクワク、ドキドキが止まりません（≧∇≦）これからの活力になる事間違いなしでございます。ありがとうございます！ (2019年8月9日 17時) (レス) id: 5bf90ac6c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年7月14日 9時
