2話 ページ18
相葉君の黒目がちの瞳と見つめ合って数秒後、相葉君は私をぎゅーっと抱きしめた。
｢俺、Aと離れるの寂しい！｣
く、苦しいよ。
｢できるもんなら連れて行きたい！｣
お気持ちは有り難いけれど！
｢でもライオンに食われたら困るからだめ！ A〜、元気でね〜！｣
愛情の爆発を受け取っていたら、突然相葉君の手が緩んだ。その隙にするりと逃げた。
あー、苦しかった。
態勢を整えて顔をあげたら、どうやら二宮君が相葉君の頭を叩いてやめさせてくれたらしかった。
｢殺す気か！｣
｢ちゃんと加減してたもん｣
確かに死ぬほどじゃなかったけどね。
｢ほら見ろ、毛繕いに忙しくなってんじゃん｣
指を指されて慌てて体を舐めるのを止めた。
ご主人様は悪くないんです。
そんな私を見て二宮君はフンッと鼻で笑った。
｢おまえ犬みたい奴だな。忠犬ならぬ忠猫。猫特有の気まぐれ気質はどこに置いてきたのよ。いつでもご主人にまっすぐじゃない。ええ？｣
言いながら私の前にしゃがんだと思ったら、いきなり携帯で一枚、パシャリと写真を撮ってきた。
なんでなんで？
二宮君が私に構うの珍しいよ？いっつもゲームばっかりしてるのに。猫なんてって感じで、今まで興味なさそうにしてたでしょ？
その疑問は相葉君も一緒だったみたい。
｢ニノなんで？｣
｢こいつペットホテルに預けんでしょ？ 一週間以上会えなくなんじゃん｣
さらりと早口で言った二宮君。
言外に、寂しいじゃないって聞こえた気がして私は目を見開いた。
ぱーっと日差しを浴びたみたいに嬉しくなった。
二宮君、私のことはあまり興味ないんだと思ってたのに。
それは相葉君も一緒だったみたいで、さっき私に向けていた愛情爆発を今度は二宮君に向けて発し、思いっきり抱き着きに行っていた。もちろん嫌がられていたけど。
そのあと私は、ソファで衣装のままゲームをし始める二宮君のそばに寄って、別れを惜しんでくれたことの御礼を言いに行った。
｢ニャア｣
そばでひと鳴きした私をちらりと見た二宮君。でもすぐにゲームへと視線が戻った。
｢･･････今忙しいから撫でらんないけど｣
いいんです。御礼を言いたかっただけなんで。
｢ニャア｣
もう一度ひと鳴きした私は、ソファに上がると、二宮君のそばで丸くなって目を閉じた。
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ao(プロフ) - えべすさん» えべす様こんにちは。お越し下さってありがとうございます。頑張りますので、また是非遊びに来て下さいね。 (2019年5月26日 21時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
えべす - ワクワクドキドキしながら読んでます！これからも楽しみにしてます。 (2019年5月26日 13時) (レス) id: 0ca7106291 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - くますけさん» くますけ様いらっしゃいませ。私も自分で作って自分で読んで癒されて充電しています。お力になれて嬉しいです！私はくますけ様のコメントが力になりました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 (2019年3月25日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
くますけ - ao様こんにちは！この作品とっても好きです！VS嵐や嵐にしやがれがない週も、こちらで充電させていただいてます！ (2019年3月23日 14時) (レス) id: d22e81891d (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kamiさん» kami様こんにちは。癒しになれているとのこと、すごく嬉しいです。猫ちゃんにあまーい大野さん。まだ何作か書き溜めてあるんで、しばらくコンスタントにお届けできると思います。今後もよろしくお願いいたします。 (2019年3月22日 13時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年3月13日 9時
