13話 ページ13
気まずい沈黙が流れた。
もしかして、気持ちばれちゃった？
･･････そりゃばれるよね。今日だけのことじゃなくって、これまでもポロポロこぼしちゃってたし。
今日の今、フラれるのはキツイんだけど、もうしょうがないのかなって腹を括ろうとしたら、おーちゃんが繋いでいた手をポケットの中で恋人繋ぎに握り直して来て、指の間におーちゃんの指を感じて、ぞくっと身体が震えた。
おーちゃんがぽつりと言った。
｢･･････今言ったらずるいから、また今度にする｣
･････おーちゃん、それはどういう意味ですか？
前にアトリエで、私への気持ちを言いかけていたけれど、いい風に考えてもいいの？それとも真逆のことを言うの？
不安と期待が入り混じる。
でも恋人繋ぎで握られて、絡まった指が幸せだって言うから、今はそれ以上考えなかった。
もう少しこの幸せに浸っていたい。
｢あのね、おーちゃん。私さっき、タクシーの中でずっと考えていたんだけど、もしあの店がもう人手に渡っていたとしても、いつか別の場所で自分の喫茶店を開こうと思うの。･････最初は、マスターが作ったあの店で、あの音楽で、あのカウンターで、あのメニューでって、それらが揃っていないと私の作りたい店じゃないって、そればかり考えていたんだけど、おーちゃんの言ってくれた言葉で私自身がやりたいお店も見えてきたから、だからもしあの店がダメでも、喫茶店やりたい。ううん、やるから。･･････いつかオープンしたら連絡するから来てくれ･･････る？｣
最後は自信がなくなって、恐る恐る窺うように言ったら、おーちゃんはフフって笑って、すぐに頷いてくれた。
｢行くよ｣
｢良かった！ ･･････じゃあ、その時は必ず連絡するね？｣
｢連絡？｣
｢連絡、だよ？｣
ちょっと考えたおーちゃんは、照れ臭そうにフハッて笑って小さく言った。
｢その頃には連絡とかいらないくらいの距離にいれたらいーね｣
｢え･･････！｣
意味深な言葉に、自分の言葉を詰まらせた時、私の携帯電話が鳴った。
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ao(プロフ) - 765proharukavaiさん» 765proharukavai様はじめまして。コメントありがとうございます。ラブラブ具合はいかがでしょうか。お楽しみ頂けてたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - あいさん» あい様ありがとうございます！ぎこちなさが残る二人、うれしはずかしで、いい時期ですよね。慣れるとかなく、このままの二人でお送りできればなぁと思います。よろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちはー。ラブラブな二人、お楽しみいただけてますか？これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
765proharukavai(プロフ) - 初めてコメントをさせて頂いています。いつも楽しみにして読ませて頂いております。純粋でほのぼのとしたふたりの雰囲気が、なんだかほっこりとしてとっても和みます！これからのラブラブ具合が楽しみです!!次の更新を楽しみに待ってまーす。 (2018年9月5日 16時) (レス) id: 42941b0f76 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - お話も現実も台風一過で幸せ気分です。まだぎこちなさが残る微妙な距離感の二人が可愛らしいですねー☆ (2018年9月5日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年8月28日 15時
