12話 ページ12
｢俺いっつも歩いて帰ってないんだよね。マネージャーが帰りは車に乗せて帰ってくれんの｣
｢そうなんだ。いい待遇だね、さすがナンバーワンだ｣
嫌そうに顔をしかめるおーちゃん。
｢ホストみたいに言うな｣
でも、すぐフフって笑ってくれたから私も一緒に笑った。
｢･･････前に聞いてきただろ？何かあったのかって。あれ、昔一人で家に歩いて帰ってたら、後つけて来た俺のお客さん同士が喧嘩になったことあって。こっちのグループと、こっちのグループが、こう、がっちゃんと｣
両手を使って、コミカルにぶつかる仕種をするおーちゃんだったけど、悲しそうだった。
｢前の家に住んでた時、お客さんが家まで着いて来たこともあってさ。他にも俺に関わる人間のチェックをする奴とかも出て来て、もう周りに迷惑かけるから仕事辞めちまおうとしたら、そっから松にぃが車で送ってくれるようになったの。あ、マネージャーの人のこと｣
マネージャーさんは今、おーちゃんが帰る時はカモフラージュのマンションに一度停車させてからここへ送る徹底ぶりで、お陰で今のアパートはまだお客さんにバレていないのだと言う。
私はおーちゃんが可哀相で、でもそんなこと言っても何も解決しないから、なんて返せばいいのか分からなかった。
｢そういわけでこの前店には来ないでって言ったんだけど、ごめんな？｣
｢ううん、しょうがないよ。･･････確かにシェイカー振ってるおーちゃんは凄くカッコイイもの。非日常の世界だった。そこに日常の私が現れて緩いおーちゃんになっちゃったら、お客さんの夢が壊れちゃいそうだし。おーちゃんを壊すこいつは誰だって憎まれても仕方がないと思う。あ、もちろん日常のおーちゃんだって素敵だよ？学内でも凄くモテてるし、私もす･････、あ･････｣
私も好きだしって言いかけた言葉を寸前で飲み込んだ。
･･････明るい応援歌みたいな告白、今する自信ある？私。
自分に問い掛けて、今はちょっと無理そうだと、諦めて口を閉じた。
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ao(プロフ) - 765proharukavaiさん» 765proharukavai様はじめまして。コメントありがとうございます。ラブラブ具合はいかがでしょうか。お楽しみ頂けてたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - あいさん» あい様ありがとうございます！ぎこちなさが残る二人、うれしはずかしで、いい時期ですよね。慣れるとかなく、このままの二人でお送りできればなぁと思います。よろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちはー。ラブラブな二人、お楽しみいただけてますか？これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
765proharukavai(プロフ) - 初めてコメントをさせて頂いています。いつも楽しみにして読ませて頂いております。純粋でほのぼのとしたふたりの雰囲気が、なんだかほっこりとしてとっても和みます！これからのラブラブ具合が楽しみです!!次の更新を楽しみに待ってまーす。 (2018年9月5日 16時) (レス) id: 42941b0f76 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - お話も現実も台風一過で幸せ気分です。まだぎこちなさが残る微妙な距離感の二人が可愛らしいですねー☆ (2018年9月5日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年8月28日 15時
