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それにしても、とえおさんは腕を組んだ。
 俺が何ですかと問えば、彼はどこか苦笑交じりに俺を見る。
「msspも暫くごたつきそうだね」
「…それはそうですね」
 きっくんが突然、兵を迎え入れるといい、今日新参兵が来た。
 理由は聞いたものの、それには不服だ。そしてあのFB777。
 きっくん直々のスカウトだろうが、よくもまぁ、あんな独特の人間を見つけて来たものだ。
 それに加えて、前回の戦場にて多くの重傷者が出た。
 異例の事だった、msspと一般部隊の共同戦線は。
 結果、一般部隊が付いて来られず、散々な状況となったのだ。
「……最近、ちょっと異様ですよね、この東軍も」
「上層部があれしろこれしろって、きっくんにうるさいらしいよ」
「まぁ、いろいろありましたしね。…そのために、ですか」
「そうみたい。…FBは、それらしくやってくれるかな」
「……あの様子ですし、どうでしょう」
 俺はため息混じりにえおさんにそう返す。
 さっき訓練室を出て行く時も歌っていた。
 本当に歌うのが癖みたいだな、と思いながら、俺は少し目を伏せる。
「…偉そうな事は俺には言えませんから。…せいぜい、彼が変わらない事を祈りますよ」
「それはそうだな。……でないと、いてもらう理由もなくなる」
「……あの人がうまく出来るとは思いませんけど」
「そうなの? シィナノルト」
「……なんていうか、素直過ぎるというか」
 軍兵にあるまじきですよ、と返せば、えおさんはけらけらと笑う。
「まぁでも、この部隊に足りない要素は持ってそうってことだよな」
「…そうかもしれませんけど…不服ですよ」
「……やっぱり、いや?」
「…嫌ですよ。……全部、俺のせいじゃないですか……」
 小さく拳を握った。えおさんは眉を寄せ、ぽんと俺の頭を撫でる。
「慣れていくしかないんじゃない? いつかは、色々変わっていくものだろうし」
「……そうですね」
 息を吐き、えおさんは練習用のダガーを手に取った。
 俺も練習用のナイフを引き抜き、構える。
「さて、はじめましょうか」

俺と新参兵、隊長と演習 1→←5



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長閑(プロフ) - 麒麟さん» 書いてる話が男主なんでどうしてもそういうふうに傾いてっちゃうんですよね、なんででしょう(すっとぼけ←) 読んでくださってありがとうございました! (2015年6月28日 19時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 面白いです!これはホモォ・・・「(^o ^)」な展開ですかね・・・! (2015年6月28日 18時) (レス) id: a165517e8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長閑 | 作成日時:2015年2月28日 3時

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