【ＭＳＳＰ】欠片と破片【短編集】

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渋い顔で食器類を運ぶＦ９１が小さく呟いた。
　そんなＦ９１の脇を小突きながら、Aは隣を通り過ぎていく。
「良いだろ、ほら、卵焼きお前にはサービスしてやるよ」
「手製か」
「そ。…あ、ふぶさんこの箸みんなに配膳してもらえますか」
「あ、うん」
　ＦＢに箸を渡し、自分でも持ってきた食器類を広げる。
　今更とは思ったものの、あろまは口を開いた。
「なぁ、なんで俺のシャツとズボン着てんの？」
「…あ、すみません。遠征に出てた服、全部洗濯で回しちゃって…そしたらＰ*suKEがこれ着てろって…」
「あー、んなこったろうと思ったぜ」
　軽く頭を下げたAに気にするなと言いながらあろまはＦＢから箸を受け取る。
「で、お前は朝から仕込んでた訳か」
「はい。口に合えば良いんですけど」
　初めて作ったので、と控えめにAは呟いた。
　きっくんが、にっ、と口角を上げて立ち上がる。
「安心しろ！ Aの飯うまい！」
「ま、まだ食べてないですよ」
「ダイジョーブ！ Aだし！」
「…変な信頼ですね、それ」
　あはは、と小さく笑うA。立ち上がったきっくんを目の前で見ていたえおえおも同意のようだ。
「そーそ。A、お菓子も上手に作れる様になったじゃん。ダイジョーブ」
「…ありがとうございます…」
「何してるの？ 照れてるじゃない」
「…ぴ、すけ黙ってて…」
　食器を机において両手で顔を覆ったAは、そのままぱたぱたと厨房へ戻っていった。
　去っていくAの背中を、呆れ顔で見送ったＰ*suKEはＦ９１にAを連れてくる様に指示し、ようやく揃った席に座った。
「だ、大丈夫かなA…」
「大丈夫でしょ。褒められるの慣れてないだけよ」
　けろりとしたＰ*suKEを他所に、Ｆ９１に連れてこられたAは未だ真っ赤だった。
　それに軽く笑い、きっくんが立ち上がり、盛大に手を合わせる。
「じゃあ頂きまーす！」
　料理に手をつけた面々がうまい！ と言いながら騒いでいるのを見ながら、Aは小さく微笑んだ。

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　遅くなりましたがあけましておめでとうございます！
　今年も少しずつですが頑張っていきます、よろしくお願いしますー！

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