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A:ちょっとした ※A 『修羅』 ページ30

ひょこり、と医務室を覗いたら、医務室の主は椅子に座り、書類を握っていた。
 そしてその顔に、珍しいものをかけていた。
「A…なんで、眼鏡を?」
 そう、Aが眼鏡をかけていたのだ。
「いや、最近妙に見難くて…、義眼の方も少し…ね」
「…そんな」
「まぁ、それほど酷くないから、P*suKEに頼んで適当な眼鏡を借りたんだよ」
「…じゃあ、P*suKEがかけたのか?」
 そうだね、とあっさりAは肯定する。
 その言葉に、おれは妙なもやを感じ、同時に苛立った。
「…なんだ、それ」
「あろま?」
「……これ」
 おれは自分の眼鏡を外し、差し出す。
 戸惑った表情で、Aはとりあえずとおれの眼鏡を受け取った。
「…なんだい…?」
「いいから、ほら!」
 困惑した顔で、Aはとりあえずとかけていた眼鏡を外し、おれから受け取った眼鏡をかける。
 縁の赤い眼鏡は、黒と濃灰、白い皮膚でよく映えていた。
 おれがなにも言わない事にむず痒くなったのか、Aは困った表情で口を開く。
「どうしたんだい? 妙な、顔して…。…変、かな?」
「…いや…、思ってた以上に…」
「思ってた以上に?」
「……似合って、る」
 おれが小さくそう呟くとAは少し眼を見開いて、やんわりと笑みを浮かべて軽く顔を伏せた。
「…A?」
「ん…、そう言われるのはちょっと照れくさいな、と思って。…はは。眼鏡もなんか、キミのこれの方が見えやすいよ」
 くすくすとそう笑い、Aはおれの眼鏡の縁を摘んで眼鏡をかけ直す仕草をする。
(なんか、一気に気ぃ抜けたわ)
 あ、いまになって苛立った理由がわかったわ。
「あ」
 ふと気づいたというような顔で、Aがおれを見上げた。
「もしかして……妬いてたのかい?」
 的を射過ぎた言葉に、思わず、かっ、とおれの顔が熱くなった。

<>
 とりあえず照れさせたかっただけである!←
 あと眼鏡をかけるっていうそのシュチュエーションがしたかったという…安直な…(フェードアウト)

A:なんてことない日→←E:寝起き 『白桜』



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長閑(プロフ) - 芋木姉さん» いつもありがとうございます。どうか気長にお付き合い下さい。読んでくださってありがとうございました! (2015年11月7日 19時) (レス) id: 92e94bc51d (このIDを非表示/違反報告)
芋木姉(プロフ) - こちらこそ楽しい小説をありがとうございます。ちなみに、IDは変わっていますが、本物のゼリー体です苦笑 (2015年11月4日 23時) (レス) id: b8ed3af9ec (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - 芋木姉さん» 更新が停滞しているにも関わらず、ありがとうございます。楽しんでいただければ幸いです。読んでくださってありがとうございました。 (2015年11月4日 0時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
芋木姉(プロフ) - お久しぶりです。元ゼリー体です。ハロウィンネタ大好きなので、隣人きたときテンション上がりましたw白桜も楽しみにしています。 (2015年11月2日 23時) (レス) id: b8ed3af9ec (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - ゼリー体さん» 毎度更新が遅くてすみません、『隣人』更新しました。ご期待に添えていれば幸いです。リクエストありがとうございました! (2015年8月12日 2時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長閑 | 作成日時:2015年5月26日 1時

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