【ＭＳＳＰ】欠片と破片【短編集】

Ｅ：黒の深緑 ページ23

黒が視界先で踊る。
　俺は少し後ろからそれを観察していた。
　深緑の髪が夜の闇の中で月光を跳ね散らして輝く。
「へぇ、やっぱりやるなぁ」
　俺が先に行かせた同僚はばたばたと倒れている。
　その中央で踊る緑に、一瞬眼を奪われた。
「…あれが、噂の＜ＣＯＤＥ：Ｅ＞かぁ」
　ＭＳＳＰという一風変わったマフィア。中枢がたった４人で構成されているという異例の集団。
　 そんな彼の表情は、俺のいる位置からはうかがい知ることは出来ない。
「いいね、面白い」
　興味が湧いた。だから、行動にうつした。
　俺は跳躍し、＜ＣＯＤＥ：Ｅ＞の前に立った。驚愕に染まったその表情を見下ろすようにしながら、俺は笑った。
「っな、ぁ…っ？！」
「面白い余興だろう？ ＜ＣＯＤＥ：Ｅ＞」
　振るわれたナイフを躱し、俺もナイフを引き抜き応戦。
　＜ＣＯＤＥ：Ｅ＞の足が俺を捉えようとして、それを跳躍して避ける。
　俺が振るったナイフは躱され、応戦のナイフが頬を掠めていった。
　もう一方の手のナイフが振るわれた瞬間、俺は後ろに回りこむ。首裏を叩けばあっさりと倒れた。
「…意外にも、あっさり」
　まぁでも、この後どうなるのかを考えるとわくわくする。
「さて」
　＜ＣＯＤＥ：Ｅ＞を抱え直して、俺は夜を跳んだ。

＜＞
　前から地味に書きたかったマフィアをこんな所で持ってくるスタイル(殴)
　書きたいなぁ、とは思うんですが、いかんせん話が…話が…

Ｅ：すき、好き。　※Ｅ　『隣人』→←Ｋ：ポーカーフェイス　※Ｋ

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