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「ｴｯ…やたろが単身でポンと行かないから…えっと？？？ …えっ、…わ、私へのお誘いでした…？？？」
「……お前以外いなくね？」
いまさらかよ、と俺が返せば、ナギが「はひ、」と声を零した。ようやくは行星人じゃなくなったと思ったらまたなるのかよ。
「え…って、こと、は…あの、その、さっきのは…」
言いにくそうに、口ごもりながら言われたナギの言葉に、おれは喉の奥で「ﾋｯ」と声が漏れた。
「…別に…そこまで考えては…ねぇん…だけど…、なんていうか…あれは、アイツが…茶化すから返しただけで…、」
言い訳くさくなって、おれは「あぁもう」と頭を掻いた。
「とにかく！ …っおれは、お前を好きだってこと！ だから植物園はデートのお誘い！！ いいな！ 集合は明日の朝10時におれん家だ！！」
解散ｯ！！ なんて吐き捨てる様に言いながら部屋を出た。パァンと扉を勢いよく閉め、どすどすと廊下を進んでいく。リビングでは素知らぬ顔でスマホゲームに勤しむぴーすけの姿があり、おれはその隣にスッと何も言わず座り、それから顔を両手で覆った。
「……行くことになった」
「聞こえたわ」
「わじかよ…」
「あと盛大な告白も聞こえたから」
「わじかよ…」
やっちまった…自らネタ提供してしまった…
「おれちょっと富士の樹海行ってくるわ」
「せっかく告白したのに…」
「きくお達に積極的なネタ提供したおれが許せない…」
「残念ね大元からそうよ」
「ｸﾞｯｯｯ」
ハァと盛大に大きなため息を吐き出して、おれは机に伏せた。キッチンの方からぞろぞろと脅威対象がやってきて、ニッコリと笑われた。
「デートおめめと〜〜〜」
「ありがとよ〜〜〜」
わざとらしいまでの笑顔にかなり表情をひきつらせて笑みを返した。机の上にきっくんの料理が並べられていき、箸や取り皿をとってきたＦＢがおれに声をかけてくる。
「あろま、ナギちゃんは？」
「あ？ あっちの部屋」
「あー…ぴーすけちゃん、呼んでくる？」
「わたしこの場所に根付いたから動かない」
「勝手に人の部屋に根付かないで！ｗ …しゃーないから俺が呼んで来んね。あろまも良いね」
「……おー」
ＦＢがよっこらしょとおっさん臭い声と共に立ち上がり、ナギのいる部屋へ入っていく背を視界の端で見ながら、おれは料理が所狭しと並んだ机に向かって座り直した。
続く (更新停止中)
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月羅(プロフ) - 連コメ失礼します。設定も、私とおんなじ感じでとても世界に入りやすかったです！ (2015年7月19日 9時) (
レス) id: 0b360647bd (このIDを非表示/違反報告)
月羅(プロフ) - 初め、女主を女王と読んでしまいましたw 面白かったです！更新待ってます！！ (2015年7月19日 9時) (レス) id: 0b360647bd (このIDを非表示/違反報告)
ベリル(プロフ) - すごく面白いです！これからも更新楽しみにしてます！ (2015年5月10日 21時) (レス) id: 475b9ca86a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2015年5月10日 21時
