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しみじみとそう言ったナギに、おれはやんわりと笑った。
こういう気遣いはできるのにどうしていつも気付かないのかねコイツは本当に。
「…ま、そうだな」
「先生はいるの？ そういう人」
「…お前からそういう話題振られるとは思わなかったわ…」
「心底驚いた顔。いま少女漫画脳だから」
「いつもは？」
「少年漫画」
「自分からボコリに行っちゃうタイプだよなお前は」
「さすがですね先生！ RPG系もアタッカーしか使えませんよ！！」
「まんまじゃねぇか」
ドヤァと笑ったナギの頭を軽く叩きつつため息を吐き、おれは腕を組んだ。
「大体、聞きたいなら相応の何かをもらわねぇとなぁ？」
「あっじゃあ結構です」
「本当に興味ねぇなお前」
「聞きたいけど興味があるかないかは別…」
「聞くだけ聞いといて最低なヤツだなお前は！ｗｗｗ」
「で、いるの？」
「聞きたいは聞きたいのかよ」
「聞きたい」
「即答…。…お前には関係、」
「えふ…狛田さんはいるって」
「あの野郎！！！」
何勝手に暴露してんだあの野郎！！
ＦＢも詳しくは言ってねぇみたいだが、あの野郎…
「大体なんでそんな話に」
「狛田さんが何故猫に好かれないのかという議論から掘り下げたら…」
「おれの恋バナ猫と同列？？？」
「猫っぽいなぁって、狛田さんが」
「あのクソ野郎マリカで潰す」
「現実的に潰さない所は先生の優しさだと思いこんでおく」
「思い込まずともおれは優しい」
「優しい(希望)」
「おっ叱られたいみたいだな？？？」
ニッコリと笑うとナギがケラケラ笑って座っている椅子ごと遠ざかった。いい度胸だコラ。
「本当にお前らはなぁ…」
「それで先生事実は？」
「そこ更に掘り下げようとするお前本当ある意味感心する」
「テヘペロ」
「可愛さの欠片もねぇな」
「どいひー」
アハハ、と笑ったナギがおれにずいと顔を寄せてくる。ジッと見つめてくる眼は、ただ純粋に見ているだけで、おれはハァとため息を零した。
「…お前には、」
口を開こうとした途端、テラスの外側から高い笑い声が聞こえてきて、それは「あっ」という声と共に、こちらに近づいてきた。
「幡野せんせ〜！」
「幡野先生、なんで神子柴さんと一緒なのー？」
「先生は回んないの？」
「……あー」
同高校の女子生徒3人。しまったな。テラスは流石に目立ったか。
チラッとナギの方を見てみたが、ナギは素知らぬ顔で空気になりかけていた。お前自ら存在を薄くするな。どうやってそういう技能身につけてんだお前。
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月羅(プロフ) - 連コメ失礼します。設定も、私とおんなじ感じでとても世界に入りやすかったです！ (2015年7月19日 9時) (
レス) id: 0b360647bd (このIDを非表示/違反報告)
月羅(プロフ) - 初め、女主を女王と読んでしまいましたw 面白かったです！更新待ってます！！ (2015年7月19日 9時) (レス) id: 0b360647bd (このIDを非表示/違反報告)
ベリル(プロフ) - すごく面白いです！これからも更新楽しみにしてます！ (2015年5月10日 21時) (レス) id: 475b9ca86a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2015年5月10日 21時
