青の微熱(1)

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この海と空の青

哀しみの青

涙色の青








＿＿ただ、今は輝ける色








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「...送ってくれてありがとう」



真「...うん」









私の家の前






濡れた服はいつの間にか乾いて
スカートが風に吹かれて揺れる








･









家まで送ってくれた彼のこと
恥ずかしくて、まともに顔が見れない









真「ごめんな、勢い余ってキスまで...」



「だ、大丈夫...」








･








真「じゃあ...もう一回して良い？」



「えぇ！？それは...」






･








確かに、全然嫌じゃなかったけど
まだ恥ずかしさはたくさん残ってる





彼の言葉に、行動に、ぐるぐる頭が回って顔が熱い





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そんな私を、真司郎は幸せそうに笑って見つめて









真「A」









優しすぎる声と共に、私を引き寄せて
包み込むように抱きしめる








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真「...ありがとう、これからよろしくな」









穏やかな心地のいい声
ほっとして体の力が抜ける









真「...じゃあ、明日の朝迎えに来るから」








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私に手を振って帰って行く真司郎は
まるで王子様









実際、“付き合う”とか“好き”とか
人並み程度もまだよく分からないけど









真“側にいてくれるだけで、幸せや”









私も、あなたの側にいたいって
本心からそう思ったから







出会ってから、まだ少ししか経ってない






それでも





優しい声が、眼差しが
躊躇いながらも私に触れる手が





私の心をこんなにも穏やかにする






･







「(....不思議な気持ち)」









あなたの隣にいれば、きっと
私は生きていけるって思えたから








あなたといると、とても安心する＿＿＿...







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