君にロックオン！【青根高伸】

25.試合の日の偶然 ページ25

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青根くんの試合の日。
私はドキドキしながら会場をうろついた。
ベスト16なんだな。
宮城県の中でベスト16に残ってるってだけで、結構凄いんじゃ




｢Aさん｣




突然後ろから肩を叩かれる。




｢あ、青根くん。見に来たよ｣

｢観客席はあっちだ｣



青根くんが指差した方向へむかう。



｢じゃあ、頑張ってね｣



客席へ向かうと、伊達工業の応援席は男性でいっぱいだ。
工業高校だと、応援も男子率が高くなるよなぁ。
ちょっと心細い。




｢二口ー！ガンバレよー！｣




一際目立つ、体格のいい男性。
どこかで…見たことあるような。
あれは…歩ちゃんの彼…では？




｢って、歩ちゃん！？！？｣




応援席で一番目立っている、背が高くて体格のいい金髪の男の子の横には歩ちゃんが居た。



｢ええ！？Aちゃん！？
もしかしてAちゃんの彼氏って…伊達工なの！？｣

｢う、うん…っていうかもしかして歩ちゃんも歩ちゃんの彼も…？｣

｢あ！どうもこんにちは！歩の彼氏の鎌先って言います！｣




歩ちゃんの彼氏はぺこりとお辞儀をした。




｢歩の友達、伊達工のバレー部に知り合い居るのか？｣

｢ちょっと待って！？Aちゃんの彼って誰なの!？3年だよね？まさか二口くん！？｣



歩ちゃんはかなり興奮していた。
歩ちゃんが伊達工出身だったなんて…知らなかったよ…。



｢あ、青根くんて言うんだけど…｣



私がそう言うと歩ちゃんの彼の鎌先くんのほうが驚いていた。



｢いや…マジっすか……ちょっと俺、びっくりって言うか感心って言うか
青根に彼女が居るっていうことにまず思考がついていかないっす…｣



いやいや、そこまでなの？

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