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#9 ページ9

「あー、これは、その……つ、作り物だよ!」

やばいやばいやばい。カカシならともかく、こいつらはやばい。作り物の犬耳付けて寝ている変人上忍のレッテルが今切実に欲しい。

「…呼吸と連動して動いていた。一体何なんだ、それ」

いっそ、誤魔化すより打ち明けた方が早いんじゃ……?自暴自棄になりかけた自分を捨て、頭をフル回転させて、どうにかこの話題を切り抜ける…!

「そ、そんなことより、こんな朝早くに何の用かな??その用を済ませた方がいいんじゃない?」
「あー!そうだった!先生がAのこと起こしてこいって言ってたんだってば!早く修行!!」

よっしゃぁー!!勝った!これは完全勝利Sですわ。このまま3人を追い出してからチャクラを調節して阿形の耳を仕舞う!それが解決策!そうと決まれば、笑顔で『そうなの。少し支度してから行くから先にカカシのところへ行ってて』と言えば、完璧……!

息を吸い、一言一句間違えないように言おうとした瞬間。

「起こしたから早く行こうってば!」
「ちょ、え、まってー!!!」

気を抜いていたこともあって、ナルトくんに手を引かれ、あまり遠くないカカシのいる部屋へと連れていかれる。部屋に着く直前、はっと我に返り、次やったら殺すというメッセージを伝えつつ、チャクラを調整して耳を仕舞う。

部屋に着き、そのままの足で修行場所へと連れてこられた。

「…修行って何かと思えば、木登りじゃない。私必要ないじゃん」
「万が一何かあったら困るでしょ。1週間ぐらいオレ動けないし」
「まぁ、それはそうだけど…」

木から落ちる音やらクナイで木を削る音やらが響く中、カカシにめんどくさいことを押し付けられる。

「あと3日程度は絶対に来ないでしょ。今回完全に足でまといだったから、私も簡単な修行してくる」

ざっと瞬身の術で近くの木を伝って、適当な川に出る。後ろからちょっと焦ったカカシの声が聞こえた気がするけど、気にしなーい。

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作者名:蒼那 | 作成日時:2017年9月6日 22時

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